悲しき鬼 其ノ弐

鬼化 ページ15

◆A


煉獄さんと音の方へ向かうが、また別の方からも地響きが聞こえる。
炭治郎は無事だろうか…、禰豆子は…善逸と伊之助は…？宇髄さんも心配だ。


『…あれ、』


屋根の上を飛びながら走っていると、一件の屋根の上に蹲る人物を見つけた。


『炭治郎！』

煉「気を失っているようだな」

『傷が酷い』


鬼が現れたんだ…。

すると、少し離れたところからものすごい音が響いた。


『煉獄さん、炭治郎を…！』

煉「A！」


煉獄さんに炭治郎を任せ、音の方に向かうと、
壊れた建物の中に怪我をした人と、その目の前には、


『！ 禰豆子、』


何あれ、、禰豆子？

体は大きく、大人の女性と同じくらいで、ツノまで生えている。
鬼化が進んでる……


禰「うぅ…、ゔぁあ！」

『禰豆子！』


人に飛びかかろうとした禰豆子に飛びつき押さえる。
だけど、大人の人と同じ身体に加えて鬼の力も勝り押さえるのがやっとだ。


『禰豆子！耐えてっ、』


私がいない間、炭治郎がいない間、戦っていたせいか鬼化が進んでる。


『禰豆子っ眠って！寝て回復してっ』

禰「うぅあ！」

『！』


掴まれた腕に禰豆子の爪が食い込む。


『っ、禰豆子！』

禰「ゔあぁ！」

「禰豆子！」


一歩押された時、炭治郎が来て禰豆子の口に鞘を咬ませた。


『炭治郎っ』

禰「禰豆子、戦わせてごめん！大丈夫、兄ちゃんたちが誰も傷つけさせない！眠るんだ禰豆子！眠れ！」

『っ！』

炭「ぐぁっ」


禰豆子が天井を突き破って、炭治郎と一緒に上の部屋に行った。
直後、また別の物音に上に登ると顔が焼け爛れてる鬼。


『！』

「そう、血気術も使えるの……鬼だけ燃やす奇妙な血気術」


上弦の陸…、ここにも人がいる。
炭治郎は禰豆子を抑えるのでいっぱいだ。
私が守らないと…、



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