31．告白 ページ32
．
「相澤先生、一年前の事件を覚えてますか？」
『……一年、前？』
「私がまだ中学生だったころに、相澤先生と一度会ったことがあるんです。先生は覚えてないと思うけど…」
『俺が一年前に八百万と…？』
「今とは全然格好が違うから分からないと思いますけど…でも、私そのときに相澤先生に少しだけ憧れたんです」
『俺に？』
「泣いてる私のこと、不器用だったけど慰めてくれたんです。私のこと心配してくれる人なんていなかったから、私嬉しくて…本当は、一生言うつもりなかったんです」
相澤先生と原作以上に関わりを持ったらいけないと思っていたから、お礼を言いたくても我慢していた。でも今日は凄く頑張ったからこれくらいは、ときっと気が緩んでしまったんだ。
「今死ぬにしても死なないにしてもやっぱりこれだけは伝えておきたくて」
『……八百万は死なない。だからそんなこと言うな。言いたいことがあるなら怪我が治ったあとに聞いてやるから』
「私はヒーローなんて好きじゃないけど、美桜の次に相澤先生が好きです。」
『美桜？』
「私のたった一人の親友です。…もう会えないけど」
『………』
「みおう、おこってるかなぁ。……おこってるなら、わたしのことしかりにきてくれないかな」
『…八百万？』
世界の色が掠れていく中、どこにでもありそうな作り話のようにもしかしたら幻覚でも美桜と会えるんじゃないかと思ったけど、現実はそう優しくなかったみたいだ。
「あいにきてくれたらよかったのにな」
そうしたら、もしここで死んでしまったとしても後悔はないのに。
『八百万、お前何言って、』
美桜は私に怪我をさせたがらなかった。私は全然平気なのに、むしろ美桜の方が怪我をしていたはずなのに私のことを守ろうとしてくれてたし、美桜は私が危ないことをするのを嫌がった。だから無茶して敵と戦って死にかけてる私を天国で凄く怒ってるだろう。
「でもしょうがないよね…」
『……八百万？』
手から完全に力が抜けてスマホが音をたてて瓦礫の隙間へと落ちていき画面にヒビが入るのが視界に入ったが、それを拾い上げるほどの元気は私にはなかった。
『八百万！！八百万！！＿＿＿！！＿＿＿＿＿＿＿』
周りの音が聞こえなくなっていって、視界が真っ暗になったとき、たしかに思ったんだ。
このまま死んでしまえたらどれだけ楽なんだろうって
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桜(プロフ) - ミクモさん» 待っててくださりありがとうございます！受験が終わったのでボチボチ更新できるようになったと思います。できるだけ早く更新できるように頑張りますね！ (2022年2月3日 16時) (
レス) id: d43034eaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ミクモ(プロフ) - 更新されるの待ってました‼︎やおももが今後どうなるのか気になって仕方がありません！これからも頑張ってください。楽しみに待ってます。 (2022年2月2日 20時) (レス) id: ef87c22dec (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - あのさん» そうなんです…私シリアスが好きなのでちょくちょく入れちゃうんですよね。まあ私のことはどうでもいいんですが、これからの展開に期待していてください！あのさんが楽しめるような展開にしたいと思っているので！ (2021年12月27日 19時) (レス) id: d43034eaf1 (このIDを非表示/違反報告)
あの - やおももも大変なんですね... (2021年12月19日 15時) (レス) @page36 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 葉月さん» 面白いと言ってもらえて凄く嬉しいです！頑張りますね！ (2021年12月4日 17時) (レス) id: d43034eaf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜 | 作成日時：2020年9月20日 18時
