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「……俺の恋人になったら、もっと暖めてあげられるよ?…こうして…ね。」





ストールに半分顔を埋めたままの北山をそっと抱き締める





「藤ヶ谷…」





腕の中で北山は、キュッと体を強張らせた





「俺が怖い…?」





遠くのビルの灯りが、雪で霞んで光ってる

窓に映る北山が、俺の胸に体を預けたままフルフルと首を振った





「…藤ヶ谷を怖いと思ったことは…1度もないよ…。」





消え入りそうな声

ストールに触れていた手が、きゅっと俺の胸でセーターを掴む

愛おしくて…

その言葉を確かめるように強く抱き締めた





「でも…」

「……でも?」

「…………幸せになることが…怖い…」





…なんて悲しい言葉だろう

伏せたまつ毛の長い影が、北山の白い頬に落ちて揺れている





北山は幸せになって良いんだよ

俺が北山を幸せにする

俺と一緒に幸せになろう





頭を掠める言葉たちは、今の北山にとっては無意味なもののように思えた

きっと…こんな言葉を北山は求めていないし、届かない

俺はただ…ひたすら北山に温もりを伝えるだけだ

北山が自分から幸せを望んでくれるように…





セーターを握る指は、まだ固く握られたままで

言葉とは裏腹な感情を伝えているように思えた





「いつまでだって…俺は待ってるから…」





北山の隣で

ずっと北山を見守っていくから





そんな想いを込めて、また強く抱きしめた







.

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作者名:MISA | 作成日時:2017年12月7日 13時

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