弟よ、私を事件に巻き込むな！

第28話 ページ37

｢さてと、推理ゲームに向かいますか！｣

車のトランクに荷物を積んで推理ゲームをやっている別棟へと向かう。
会場は結構空いていて少し待てば直ぐに入ることができた。

｢それでは、健闘を祈ります！｣

黒幕を横にあげてくれた係員にそう声をかけられながら中へと入っていくとそこはいつも通りのショッピングモールの中だった。

え？人もいるし……
あれ？まさかの出入口がここだっただけで、ショッピングモール全体でのゲームって感じ？

そんなことを考えていると渡された片耳ヘッドホンからアナウンスが流れる。

｢貴女達は刑事です。ある日警視庁に1枚の紙がFAXで送られてきました。その紙にはショッピングモールに爆弾を仕掛けた。1時間後には爆発する。という内容の犯行声明とその爆弾の場所を示した暗号が書かれていました。制限時間内に爆弾を探し出し、犯人を捕まえてください。渡した紙は警視庁に送られてきたFAXのコピーです。制限時間は1時間です。健闘を祈ります。｣

どうやら、ゲームの設定は爆弾を探している刑事らしい。


｢さて、新ちゃんどうする？｣
｢まずはこの紙に書いてある暗号を解いてからだな。｣
｢じゃあ、はやく解こう！｣
｢分かってるよ。ただ法則が未だにわからねぇんだ｣

｢あら、そうなの？……私にも、みせて｣

そう言って弟から紙を受け取り、写真を撮って弟に返す。

○✕ショッピングモールに爆弾を仕掛けた。
1時間後には爆発する。
爆発させたくなければせいぜい頑張るんだな。

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いxおうのすえどえくえすまうぬほせごi

そこにはこう書かれていた。まって、法則が全く分からん。
ローマ字にして逆から読むのか？
この上の数字はなんなんだ。

にしても、ただのショッピングモールで行うイベントがこんなに凝ってるとは……

まあ、新ちゃんに任せて私はあまり口を出さないでおくか。考えるのめんどくさいし。

そんなことを思っているといきなり大声が聞こえる。

｢わかったぞ！こっちだ！｣


そういっていきなり弟が走り出す。

え、なに？いきなり過ぎない？

そう思いながら
私達は慌てて弟の後を追いかけた。

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