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マッシュは間一髪でそれを抜けた。

「その身で感じたか…圧倒的な力の差を…連れて帰るぞマッシュ・バーンデッド…」

無邪気な深源(イノセント・ゼロ)の背後に青紫の空間ができる。

「ぐああっ!」

しかしそれは消え、無邪気な深源(イノセント・ゼロ)は苦しみだした。

「はて…?」
「奴の体のキャパシティを魔力が上回っとるんじゃ」
「ふー…ふー…図に乗るなよ…貴様はあくまで私の素材の一部だ。貴様の生まれた意味は私をより高次な存在へと導くこと」
「それは貴様の勝手な都合じゃろ。彼にも自分の人生を選ぶ権利があるのじゃ」
「ホンットそれー」
「フフ…人生を選ぶ権利?貴様のような魔法の使えない人間はどうせこの世界では生きていけない」
「ガーン」
「なァア!ウォールバーグゥ!」

上空に大きな光ができる。それはウォールバーグを狙ったもの。

「(まずい…魔力のほぼ無い状態では避けきれ…)」

ウォールバーグを抱えてマッシュが避ける。

「(まだここまで動けるとは…じゃが依然絶望的な状況は変わらん。ここまで差が開いてしまったら)」
「なんて都合が良い話だ…魔法が全ての世界で一番の魔法使いがやなヤツだなんて。倒しがいがあるな、筋肉での。認めちゃうなー、世界が僕を」
「フフ…無知とは恐ろしいな。だが、少しこの体に慣れるまで私も時間が必要そうだ。私は失礼する」
「(やけに素直に…)」
「続きは今度にしよう」

無邪気な深源(イノセント・ゼロ)は魔法を放った。

それは闘技場に降り注いでいく。

「何だこの魔法は…」
「魔人たちが消えていく」

魔人の亡骸が消える。
それらは1つに纏まり、巨大な亡者となった。

「今まで眠っていたような…」
「一体どうなって…」
「あれ?ドラゴンは?」
「ドットくん?ランスくん?」
「時間停止魔法が消えた!?」
「ヤバイぜ…」
「パニックになるな」
「でしょうね。だって…あんな化物がいるんですもの」
「うわあああ何なんだアレは!」
「こっちに向かって来てるぞ」
「この学校を壊す気か!?」
「アベル様…あれは…」
「イノセント・ゼロ」
「マッシュくん……!!」

亡者が腕を振り上げる。
そして、壁が一部崩れた。

「あ…ガレキが…」
「イヤーーーー!」
《たすけてー!おにいちゃーん!!》
「グラビオル!!」
「止まったぞ…!」
「オレはいつもお前に力をもらってばかりだな…アンナ」
「さっきのカットインなに?お前の妄想みたいな…オレが…?こわっ」
「サウンズ・レ」

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ろぉぜさん@リアル多忙につき低浮上(プロフ) - 続編、楽しみに待ってます!! (5月7日 17時) (レス) @page50 id: 322d14085a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:萩野千紗 | 作者ホームページ:無い  
作成日時:2024年3月18日 22時

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