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「ムダよ」
「一方的じゃねぇか」
「固有魔法でこれだけの差が…」
「防ぎようがない。内から来る感じ」
「ちょっと期待外れもいいとこね。残念だわ。アナタはアタシのタルタルではなかったみたいね」
落胆を表した。
「サウンズ…サウンドオーケストラ」
マッシュの周りを囲むように、数台の蓄音機のようなものが出現し、かなりの音でマッシュに攻撃する。
「終わりね」
「やっぱ手も足も出ないか…」
「圧倒だったな」
「やはりマカロンは正真正銘の天才だ」
「(マカロンが本気を出さずとも決着はついたか…)」
「いない?」
マッシュがいたはずの場所には亀裂が入り、大きくへこんでいた。
そしてマーガレットの足を何かの手が掴む。
そのまま無抵抗に地面に突き刺さる。
「なんだ?埋まったぞ!」
「な…地中から!?」
「まさかアナタ…音が響かないように…」
「どういうことだ?」
「A、見えていました?」
「私の動体視力貶してますか?見えてましたけど。マッシュくんは魔法を受ける前に地中に飛び込んだんです。音は振動でしょう?届くまでに障壁があるほど振動は小さくなる。つまり地中に潜ることで防音したんでしょうね…。音って伝わるのメッチャ速いはずですけど」
Aは右手のひらを左の人差し指でトントンと指しながら説明する。
「さすがですね」
フィンの異常に高い動体視力は姉譲りなのかもしれない。
「クアドリセップス魔法」
「まさか…」
「ギロチンキック」
「うそだろ…」
「あのマカロンを一撃で!?すごいぞマッシュ・バーンデッド!」
「(キノコ頭くん、まだあれを魔法だと言い張るのか)」
神覚者たちは真顔と笑顔を崩していない。
「まさか…マウント!?」
「魔法学校でマウントとってるとこ見るなんて…」
「パウンドだー!とまらないー!」
「A」
「なんですか?でも言いたいことはわかります。ですが言わないでください」
「ここ魔法学校ですよね?君は魔法学校の生徒ですよね?」
「言うなと言いましたよね?」
はぁ、とため息をついて前をAは向いた。
Aはフィンと同じくツッコミ要員なのだ。…たまに天然ボケを犯すが。
「あそこまでする必要あるのか!?」
「(ちがう。マッシュ・バーンデッドは理解しているんだ)」
「アタシが求めていたのはこれよ」
「!!」
「本気の姿で相手をしてあげるわ。サウンズ・メタモルフォーゼ」
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ろぉぜさん@リアル多忙につき低浮上(プロフ) - 続編、楽しみに待ってます!! (5月7日 17時) (レス) @page50 id: 322d14085a (このIDを非表示/違反報告)
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