人見知りの神覚者様。１ (ページ35)

今日:176 hit、昨日:138 hit、合計:19,056 hit

32 ページ35

＿＿＿
「待たせたね…僕のマッシュ・バーンデッドよ。遠足みたいでワクワクしちゃうね」
￣￣￣

「無傷だ…一体どうやって」
「(地面に当たる直前、マカロンは音でクッションをつくった)」
「(音ってクッション性あったんだ…)」
「すげー！スパイン魔法って初めて聞いたぜ」
「あいつ魔法使えたのか」
「(キノコ頭くんが普通の投げ技を魔法と言い張っているが…誰も何も言わないのか)」
「カルドさん…マッシュくんのアレって…(ある意味)魔法ですよね…」
「そうですねぇ～…」

言葉が抜けたAに諦めたような声で応じるカルド。

「なんか誤解してません？ある意味って事ですよ？すみません、抜けてました」
「あ、で、ですよね」

Aがカルドに一切顔を向けず、まっすぐ闘技場を見下ろしたまま。カルドも同様だ。

「もっとよ…もっとアタシを楽しませてちょうだい！」

狂った顔で笑う姿はまさに戦闘狂だ。

「ナルコス・ナルコスコンテ」

マッシュが向かってくる中、マーガレットは至近距離で魔法を唱えた。

「(まずい！あんな至近距離で攻撃を当てられたら)」
「とめた！？」
「明らかに何かをかばう動き…。守るべきものがあるとお互い全力を尽くせないでしょう？置いてきなさい」

マッシュが懐からシュークリームを出し、生徒が持ってきた盆の上に乗せた。

「まさかまさか…騎士道精神ってやつですか…これが」
「いいえ、私が楽しむためによ」
「すごい！一進一退の攻防！ヒリついております」
「何今のムダなやりとり」
「こわっ…返して欲しいわ…時間」
「(まだお互い本気を出していない。今は様子見といったところか…)」
「(セコンズがある分、マーガレットが優勢か…だが互いが本気を出せば勝負は一瞬)」
「さぁ楽しませてもらおうじゃない、マッシュ・バーンデッド」
「うす」
「アナタの本気を見せてちょうだい…サウンズファ」

サウンズをマッシュは殴るが、ダメージはない。

しかしマッシュの両耳から血が滝のように溢れている…いや、飛び出ている？

「ちんけな魔法と一緒にしないでちょうだい。殴ってどうこうできる代物じゃないのよ、アタシの魔法は」
「……なんて？」
「つまりアナタとの相性は最悪なのよ」

もう一度マーガレットは説明した。

「サウンズファ」

そしてもう一度同じもの。

マッシュは両腕をクロスさせてガードする。
後ろに押され、吐血。