人見知りの神覚者様。１ (ページ26)

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マーガレットは2人の生徒を相手にしていた。

「…レ…ね。アタシの中では強さと音がつながっている。アナタ達の強さはドレミファソラシドの“レ”よ。音が高くなるほど強くなる訳。だからアナタ達は8段階中、下から2番目ってとこね。アナタ達程度はアタシに春は訪れない。早く水晶を置いてここから立ち去りなさい」
「2対1だぞ？分かっているのか？」
「お前がどうこう言える立場には」
「ないんだよ」
「ウルフルプ」
「ロックズ」

2人が魔法を放つ。

「(マーガレットが神覚者候補に匹敵することは重々承知している)」
「(だがオレら2人も金のコインを3枚ずつ集め今ここにいる。いわばトップ層)」
「(2対1で負けるはずが…)」
「サウンズ、レモンのレ」
「ウルフシールド」
「(2対1で初期呪文ひとつに…)」
「(同じ学生で…ここまで…ここまで差があるなんて)」
「(くそ…体が動かない)」
「アタシの音はドレミファソラシドの“シ”よ。アナタ達は2人合わせて“レ”。違いが分かったかしら？」

マーガレットは水晶を割った。

「脱落チームが出たため試験を終了します」

アナウンスが入る。

「え…何もせずに終わったんですけど…」

ドットたちが帰ってくる。

「エイヤエイヤ！行け行けキノコ！押せ押せキノコ！本日のMVPマッシュ・バーンデッドさん、今回の予選はいかがでしたか？」
「シュークリーム食べたい」
「全然答えになってません！終わり！」

しん、と辺りが静まり返る。

「…急に静かに…」
「マッシュ・バーンデッドよ、君にとって最大の試練はここからじゃ…」
「ついに…あいつの本気を拝めるのか」
「去年唯一レイン・エイムズとA・エイムズと渡り合うことができたと言われる…マーガレット・マカロンの本気が」
「収穫の夏…よ。次の試験楽しみにしているわ、マッシュくん」

マーガレットが怪しく笑う。

マッシュが自分の胸に手を当てる。

「どうしたの？マッシュくん」
「マイクが気をつけろって」
「マイク？ああ…胸筋のことね」

もう把握しているフィン。