scene 1ー2 ページ3
突然に背後から低い声が聞こえてきた。
「この本は天鵞絨町でしか発見されていない」
「うわっ!びっくりした!」
低い声の正体は至さんで、前髪をいつものちょんまげスタイルに結い、面白いものを見つけた時のいたずらっ子の様な顔をしていた。
そして、小規模だったお話会の輪にまだ1人加わった。
「でたよ、インチキエリート。ずっと立ち聞きしてたの?」
「なワケ。物資調達に来たらなんか面白そうな話してたからさ」
少しの会話の中で、至さんが少し息切れしているように見えるのは、きっとゲームで白熱したバトルをしていたんだろうと思い、それ以上は考えずに、私はまた会話に戻った。
「こういう系の話ってさ、なんか聞き覚えない?」
「何かあったすかね…」
至さんの問いに次は太一くんが悩んでいると、まだ体がポカポカしている大人組が
「もしや、冬組の…」
「劇団七不思議かね?」
と言うと、幸くんの「どっちかと言えばこの町の七不思議だよね」の発言にみんなが共感していた。
「この街になら20不思議くらいありそうじゃないかね?」
誉さんの発言に一同が共感した
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作者名:ルクリア | 作成日時:2019年5月16日 15時