27:あたしは、負けない! ページ43
ーAsideー
『桜木…先生…』
桜木「どうした綾部、落ち込むとかお前らしくないじゃないか」
『放っといてください!』
桜木「なんだ、本音を吐き出せ。吐き出したら少しでも楽になるだろう」
そう言われて、本音を吐く事にした。
『…破られた』
桜木「はぁ?」
『書いてたノート…破られたんです!』
桜木「破られた?誰に?」
『藤井です…まさかあんな奴に…心折られると思ってなくて…!』
桜木「折られた?」
『何度も自分で自分を励ましても…たかが破れたくらいで…また直せばいい話なのに…何故か続きが書けなくて…スランプだ…あたし、やっぱり小説家になるのは無理なのかも…』
桜木「このバカ者!!!」
桜木先生の叫びでビクッとする。
桜木「この前、俺が言った事忘れたのか?」
『…言った、事…?』
桜木「そうだ。夢と言うのは誰かに言われてやるものではない、自分の可能性を信じて進むものだと!!俺はそう教えた筈だ。」
桜木先生の言葉でハッとする。
桜木「綾部、何故俺の言った事を忘れた?誰の意見に背こうが関係ないだろ!夢は自分が進みたい道を進めばいい!お前はなりたいんだろ小説家に!」
『なり…たい…』
桜木「だったら藤井の言う事なんか聞くな!誰かが言った事など聞くな!夢を突き進む為には己を信じるしかないんだ!綾部。お前は今、夢を突き進む為に必要な心を失いかけている!その誰にも負けない心、本能のままに生きる心…そのお前らしい心は何処に行ったんだ!?」
あたしらしい…心…
あたしは知らない間に、あたしらしい心を失ってた?
そうだよ、ノートが破られただけじゃない。
貼ったら直って済む話だから。
あたしの心は、このノートみたいに破られても、貼り直せばノーダメージ。
そうよ、あたしは誰にも負けない心がある!
『…桜木先生』
桜木「どうした?」
『あたし、東大専科に入りたいです!』
桜木「そうか、入りたいのか…いいぞ、理由は?」
『あたし東大に行って、もっと文学を知りたい…そして、あたしの才能と言葉の知識が巡り合う…その巡り合った奇跡で、もっと面白い作品を作ってみたい!』
桜木「いいぞ。俺がお前を東大に入れてやる。必ず合格させて見せる!」
『…絶対!ですからね!!』
あたしは、もう心なんか折れない!
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Maple(プロフ) - 楓さん» ありがとうございます!続き書いてるのでもうしばらくお待ちください! (2021年7月4日 15時) (レス) id: d94946fdf8 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - おもしろかったです!続きが見たい! (2021年7月3日 19時) (レス) id: e4fc2ccbe9 (このIDを非表示/違反報告)
Maple(プロフ) - 朧さん» あ、わざわざご指摘ありがとうございます!すぐに訂正します!あと、面白いって言ってくれて嬉しいです! (2021年6月23日 6時) (レス) id: d94946fdf8 (このIDを非表示/違反報告)
朧(プロフ) - すごく面白いです!更新待ってます!あと、イングリッシュのスペルはEnglishだと思いますよ…。わざとだったらすみません (2021年6月22日 21時) (レス) id: 66c68389cd (このIDを非表示/違反報告)
Maple(プロフ) - Yuzuさん» 体調のご心配ありがとうございます。面白いと言ってくれて本当に嬉しいです! (2021年6月18日 6時) (レス) id: d94946fdf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Maple | 作成日時:2021年6月15日 19時