117、万事屋の依頼(別視点) ページ19
万事屋銀ちゃんでは問題に対面していた。
銀時は諦めた様子でテレビをぼけっと眺めていて神楽はソファーの上でごろりと寝そべっている。
その様子を見ながら、新八は大きな声を上げた。
「どうするんですか!!二人とも!!」
新八の言葉に耳をほじるのをやめてため息をつき、テレビを見ながらだってよぉ、と言葉を紡ぐ。
「どうしようもねぇじゃん」
「そうアル。どうしようもないネ」
「あんたらがそんなんだからもう家計は火の車なんですよ!!明日の食材すら買えないんですよ?!?」
そう言って、新八は大げさにため息をついた。
「というか依頼受けたの銀さんでしょ。なんとかしてくださいよ」
「そうは言ってもさー、すらりとした体型の美形な男って…なんだよその高難易度な男。俺そんな奴知り合いにいねぇよ。俺じゃダメだって言われたし」
「銀さんでいけるって思ったから受けたんですか…」
「銀ちゃんじゃ無理アル。美形とは程遠いね出直すヨロシ」
「ひどくね??」
しくしくと泣き真似をした銀時は、ふと思い出したようにテレビから顔を離した。
「……そういやそんな知り合いいるわ」
「………で、オレのところに?それオレじゃなくてこっちの隊長の方がいいんじゃ」
「いやいや、多分あんたが一番適任だよ」
銀時のその知り合いとは……、Aだった。
屯所まで顔を出して、何事かと思えばそんな話でAは呆れたようにため息をつく。
「…オレ美形とは程遠いとは思いますが」
「化粧すりゃかなり見栄え変わるしさ、な。頼む!!」
「いいんじゃねぇですか?」
「隊長はただ楽しそうとか思っているだけでしょう」
「Aは化粧するとかなり化けやすぜ」
「お、まじか。じゃあ頼んだ」
「……Aさんならそのままでもいけそうな気もしますけど」
「まあ銀ちゃんより遥かにましアルネ」
「…誰もオレの話聞いてくれない……」
Aに拒否権は最早ないようだった。
スーツに着替えて出てきたAに、銀時は思わず感嘆の声をもらした。
元々男女どちらとも見える容姿の所為かスーツを着ると普段よりも男らしさが出て中々良い感じだった。
「ていうかオレだともれなく隊長も付いてくるんですがいいんですか?」
「え?なんで???」
「そりゃ…A狙われてやすからねェ。俺ァ護衛兼相棒なんで付いて行きやすぜ」
「おいおいおい……マジか」
(……なんで、こんな事に)
Aはこっそりため息をついた。
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からし(プロフ) - 猫とやぎさん» コメント有り難うございます!勉強大変だと思いますがその活力にこの小説がなれるなら嬉しいです^ - ^ 続編はもう公開してますから空いた時間にでも見に来てくださいね! (2020年5月19日 17時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
猫とやぎ(プロフ) - コメント失礼します!!学校が始まり…帰ってくれば塾…と占ツクあんまり見れてなくて死にそうになってたんですけど、この小説見た瞬間生き返りました…!!続編とても楽しみです!!!頑張ってください!!超楽しみにしてます!! (2020年5月19日 15時) (レス) id: 497823dae0 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 常夏さん» コメント有り難うございます!楽しんでいただけているのなら何よりです!是非続編も宜しくお願いします^ - ^ (2020年5月18日 19時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - いつもキュンキュンして楽しませてもらってます! 続編も楽しみです(^^) (2020年5月18日 12時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 猫とやぎさん» 猫とやぎさん、感想をいつもありがとうございます!無事しっかりさせたようで良かったです^ - ^ 明日は更新できない可能性があって今日多めに投稿しましたが、明日も一話くらいはあげられるよう頑張りますね!また見にきてください(*^ω^*) (2020年5月16日 22時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からし | 作成日時:2020年5月6日 21時