Mission.133 ページ33
ずっと抱えてた
苦しくて、苦しくて、いつも胸が張り裂けそうになる理由
ポロリと出た言葉は、静かな部屋にぽつんと落ちた雫のように
波を立てて、ザワザワと響いた
檜「……………………………いま、なんて、、」
『檜山さんが、好き、なんです』
檜「…っ、なんで、俺、なんて、」
『…っ、………………助けてくれたから。
出会った雨の日も、熱出した時も、麻取の潜入捜査も、
皇輝さんからの特務の時も、両親の時だって、！
いつも私を助けてくれるのは檜山さんで、
私の先を歩いてて、ついて行きたくなるのも檜山さんで、
助けてくれるくせに危なっかしくて、いなくなっちゃいそうで
……………どれもこれも全部、檜山さんなんです、』
檜「…」
『私の心の中に入り込んで、ずっと居座ってるの、っ』
"好きなんです"
決壊した水道管を、頑張って頑張って占めたのに、
最後にまた、蛇口から小さな水滴が漏れて落ちる
張り裂けそうな心が、全部吐き出せって叫んでて
それを鎮めるために自分の心臓が音を勝手に大きくして
胸骨に叩きつけられる心臓が、もはや痛いくらい
檜「…………、おれ、は、俺は、Aが大事、すごく大事
でも、っ、でも………………………………、
俺は、あんたを生かすことは出来るけど、
あんたを幸せにすることは…俺には出来ない」
"ごめん"
小さな小さなはずの空気の揺れが、大きく大きく鼓膜を震わす
さっきまで張り裂けそうだった胸に、大きな錘が乗ったみたい
『……、はい、分かってます
私はみんなと違って、特殊すぎる経緯でここに来た
いつか、処分されるに違いない…ですよね、？』
何となく、分かっていた
父と母を屠った私に、何が残るのか
兄のいない家に帰る？新しく人生をやり直す？
きっとどれも無理だろう。だって私は＿＿＿＿＿＿＿＿＿
『私は、この組織の秘密を、知ってしまっているから』
溢れた思いは、私が泡となって消える前に
零したかったものなのかもしれない
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藍兎(プロフ) - 完結お疲れ様です！！毎回ハラハラドキドキして楽しく読ませて頂きました！その後も気になる所ですがこの作品に出会えてとても幸せでした！ (12月13日 3時) (
レス) @page42 id: 97c0ee90cb (このIDを非表示/違反報告)
j(プロフ) - 一気見してしまいました！続きが気になります。。。更新楽しみにしています！ (8月15日 10時) (レス) @page34 id: 4ac568a835 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 続きがすごく気になります！！更新待ってます‼︎ (2023年3月14日 22時) (レス) @page30 id: 0fdc87e010 (このIDを非表示/違反報告)
りゆ(プロフ) - 更新待ってました！！何回も初めから読み直しています笑。続きも楽しみにしています！！！ (2022年9月2日 20時) (レス) @page21 id: f586278c85 (このIDを非表示/違反報告)
ピンキーレンジャー(プロフ) - 本当に更新めちゃくちゃ待ってました！！！何度1話から物語を読み返していることか…とこのコメントを書いている今も全て読み返した直後です笑続き楽しみにしています！！！！ (2022年6月13日 13時) (レス) @page18 id: 883b5980f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りーべ | 作成日時：2021年11月28日 23時
