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*
……SIDE IS リヴァイ……
ﾋｭｵｵｫｫｫｫｫｫ･･････
屋上へ出た途端、強い風が真正面から吹いた。
前髪が大きく揺らされ、視界の邪魔をする。
ﾋｮｵｵｫｫｫ････
やみそうにない風に、オレは前髪を押さえながら屋上を見回す。
屋上で浴びる夜の風は冷たい。
夕方のぬるい空気はもうすっかり冷やされている。
A･･･
こんな風の強い日にシャワーを浴びたあとでなぜ･･･
いや･･･なぜは愚問か･･･
そんな気分になるのはなんとなくわかる･･･
今日は･･･
ｽﾀ、ｽﾀ･･･ｽﾀ。
オレは屋上の隅で空を見上げる人影を見つけ、足を止めた。
その人影は、毛布のような大きなストールを頭から被って体に巻きつけていた。
強い風に、ストールの端が激しくはためいている。
あれには見覚えがある。
アイツがここへ来るときに巻いていたもの･･･
馬屋の近くの、あの丘を思い出す。
急に、懐かしさがこみ上げる。
リ「A」
ストールを被った頭が、ゆっくりとこちらを向いた。
「リヴァイ･･････」
その顔に備わった妙な穏やかさ･･･
逆に、心配になる。
リ「シャワーを浴びたあとじゃねぇのか」
「頭からこれ被ってれば、大丈夫だと思って。寒くないよ」
リ「ここで何をしてる」
「星の声を聴いてた･･･」
オレは答えに困った。
そういう真実味のない話は苦手だ。
幻想にも興味はない。
「答えに困ってるって顔だね。わかるよ、リヴァイの言いたいこと」
Aはなぜか嬉しそうに微笑む。
「リヴァイ、ここに来て」
Aはストールからのぞく指先を建物の手すりに乗せた。
手のひらで
リ「少ししたら戻るぞ」
オレが近づくのを確認すると、Aはまた空の方へその顔を向けてしまった。
ﾋｭｵｵｫｫｫ･･･
Aの隣へ立ち建物の縁に手を置くと、目の前に広がる夜空と風が、オレたちを包んだ。
確かに星の綺麗な夜だ。
Aの見ている星はどれだかわからないが、どの星も
「やっぱり･･･どうしても、悲しくて･･･」
Aの静かな言葉は、鏡のようにオレの心の奥を映した。
リ「･････あぁ」
悲しみを認める声が、自分の中から驚くほど自然にこぼれた。
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ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます！励みを頂き力が湧きます！頑張ります！ (2018年6月20日 15時) (
レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです！これからも頑張って下さい！ (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ico | 作成日時：2018年6月9日 14時
