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眼下に、女型の巨人の体が無垢の巨人たちに喰われ煙をあげているのが見える。




作戦失敗・・・

その言葉が頭の中に浮かぶ。



リ「審議所であれだけ啖呵(たんか)切ったあとでこのザマだ・・・大損害に対し成果は皆無。このままノコノコ帰った所でエレンやオレたちはどうなる」



隣にいるリヴァイが、エルヴィンに向かって厳しい現実を突きつける。



そうだよね・・・

このまま帰れば憲兵団や議員たちの総批判が待っているのが、簡単に想像できる。



エ「帰ったあとで考えよう。今はこれ以上損害を出さずに帰還できるよう尽くす。・・・今はな」



エルヴィン・・・?

何か意味深な言い方・・・




パシュ!

リヴァイが急にエルヴィンのいる木へアンカーを飛ばした。




リ「オレの班を呼んでくる」



えっ・・・・

じゃああたしも・・・っ・・



「あたしも行く!」

エ・リ「ダメだ」

「なんで・・・」

エ「わかってて聞いてるんだろう、A」



エルヴィン・・・



リ「お前はエレンに近づくな。オレの体は1つしかねぇ。同時に守れる命も1つだ」



そうだけど・・・



リ「オレの判断を鈍らせたり、お前の目の前でオレがお前よりエレンの命を選んだりするのを見たければついて来い」



リヴァイの有無を言わせない言葉。

あたしは口を挟む間もなく言い返せなくなって、黙り込んでしまう。



エ「リヴァイ、ガスと刃を補充して行け」

リ「時間が惜しい。充分足りると思うが・・・なぜだ」

エ「命令だ。従え」



あたしが口を(つぐ)むそばで、勝手に話が進んでいく。



リ「・・・了解だ、エルヴィン。お前の判断を信じよう」



リヴァイはそう言ってすぐに飛び立った。



「リヴァ・・」


ガシ・・・ッ

「!」



追いかけようとしたあたしの腕を、誰かが掴んだ。

振り向いてその手の主を見る。



エ「あんな言い方しかできないが、リヴァイはあれでお前を守っているつもりだ。わかってやれ」

「エルヴィン・・・。作戦は失敗したんでしょ?女型は喰われたんでしょ?だったら・・・だったらリヴァイと一緒に行動させて」

エ「A・・・お前は女型の中身が喰われるのを見たか」



・・・・・?


「どういう意味?」

エ「・・なか」



エルヴィンが何か答えかけたその時、



ハ「エルヴィン!!馬を連れて来た!早く帰還しよう!」



兵と馬を連れてきたハンジが木の下からあたしたちに降りてくるよう呼んでいた。



*

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ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!励みを頂き力が湧きます!頑張ります! (2018年6月20日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張って下さい! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ico | 作成日時:2018年6月9日 14時

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