検索窓
今日:14 hit、昨日:14 hit、合計:34,401 hit

ページ3

*



ミ「私はエレンを守るために、調査兵団に入団しました」

「そうだと・・思ってたよ」

ミ「エレンを守るためなら、何でもします。どんな任務にも、就きます」



それは・・・

暗に、明日の壁外でエレンの近くにいさせて欲しいと、そう言ってるの・・・?



「リヴァイを・・・エルヴィンを信じて、与えられた任務を遂行してね、ミカサ。エルヴィンはエレンを守るための作戦を、ちゃんと考えてくれる。それに・・・」



あたしは言うべきか一瞬だけ躊躇(ちゅうちょ)して、影を宿したミカサの瞳を見て言おうと決めた。



「いざという時、エレンのメンタルを支えられるのはあなたとアルミンだって事は、エルヴィンに言ってある」

ミ「Aさん・・・」



ミカサの目が、パッと明るくなる。



「そうでしょ・・・?」



ミカサは唇を真一文字にして、黙って頷いた。



ミ「エレンは、小さい頃から友達が少なかったから・・・訓練兵時代に仲間と呼べる人ができて、私は嬉しかった。彼らとここで戦えること、きっとエレンも誇りに思ってる・・・でもジャンの言うように、ほかの皆が私ほどエレンに命をかけられないのは分かってます」

「・・今は、そうかもしれない」

ミ「今は・・・?」



敵が姿を現して、この壁の中の本当の危機を皆が知ったら、きっとその意識も変わっていく・・・

あたしはそう思っていた。



「エレンは人類の希望だと・・・エルヴィンは信じてる。あたしもそう感じてる。それはきっと、これから皆にも伝わってくはず。この世界が、それを証明するはず」

ミ「この世界が証明する・・・」



この世界の向かう先に待つ未来が、きっとエレンの存在意義を証明してくれる。

もしかしたら、明日がそうかもしれない・・・

敵を捕まえて、すべてを聞き出せたら・・・



ミ「どんな世界になっても、誰もエレンを守れなくなっても、私が必ず守ります」

「ミカサ・・・。104期のメンバーと、ずっと戦えたらいいね」

ミ「はい。・・・あ、そういえば」



ミカサが口元に指を当てて、何か思い出した顔になった。



「なに?」

ミ「ライナーとベルトルトが、夕食後からずっと見当たらないんです」




え・・・


あたしはできるだけ動揺を見せないように、言葉を探した。




「そうなんだ・・・どこ行ってるんだろうね。あの2人余裕だね、明日は壁外だっていうのに」




ふふ、と微笑みながら、あたしは3つの影を見たあの夜を思い出していた。





*

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
設定タグ:進撃の巨人 , リヴァイ , 恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!励みを頂き力が湧きます!頑張ります! (2018年6月20日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張って下さい! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ico | 作成日時:2018年6月9日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。