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ミ「私はエレンを守るために、調査兵団に入団しました」
「そうだと・・思ってたよ」
ミ「エレンを守るためなら、何でもします。どんな任務にも、就きます」
それは・・・
暗に、明日の壁外でエレンの近くにいさせて欲しいと、そう言ってるの・・・?
「リヴァイを・・・エルヴィンを信じて、与えられた任務を遂行してね、ミカサ。エルヴィンはエレンを守るための作戦を、ちゃんと考えてくれる。それに・・・」
あたしは言うべきか一瞬だけ
「いざという時、エレンのメンタルを支えられるのはあなたとアルミンだって事は、エルヴィンに言ってある」
ミ「Aさん・・・」
ミカサの目が、パッと明るくなる。
「そうでしょ・・・?」
ミカサは唇を真一文字にして、黙って頷いた。
ミ「エレンは、小さい頃から友達が少なかったから・・・訓練兵時代に仲間と呼べる人ができて、私は嬉しかった。彼らとここで戦えること、きっとエレンも誇りに思ってる・・・でもジャンの言うように、ほかの皆が私ほどエレンに命をかけられないのは分かってます」
「・・今は、そうかもしれない」
ミ「今は・・・?」
敵が姿を現して、この壁の中の本当の危機を皆が知ったら、きっとその意識も変わっていく・・・
あたしはそう思っていた。
「エレンは人類の希望だと・・・エルヴィンは信じてる。あたしもそう感じてる。それはきっと、これから皆にも伝わってくはず。この世界が、それを証明するはず」
ミ「この世界が証明する・・・」
この世界の向かう先に待つ未来が、きっとエレンの存在意義を証明してくれる。
もしかしたら、明日がそうかもしれない・・・
敵を捕まえて、すべてを聞き出せたら・・・
ミ「どんな世界になっても、誰もエレンを守れなくなっても、私が必ず守ります」
「ミカサ・・・。104期のメンバーと、ずっと戦えたらいいね」
ミ「はい。・・・あ、そういえば」
ミカサが口元に指を当てて、何か思い出した顔になった。
「なに?」
ミ「ライナーとベルトルトが、夕食後からずっと見当たらないんです」
え・・・
あたしはできるだけ動揺を見せないように、言葉を探した。
「そうなんだ・・・どこ行ってるんだろうね。あの2人余裕だね、明日は壁外だっていうのに」
ふふ、と微笑みながら、あたしは3つの影を見たあの夜を思い出していた。
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ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!励みを頂き力が湧きます!頑張ります! (2018年6月20日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張って下さい! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ico | 作成日時:2018年6月9日 14時