HERO【完】 (ページ9)

今日:31 hit、昨日:43 hit、合計:259,367 hit

9 ページ9

.

「Aー！おはよ！Aが選んでくれた服、たくさん可愛いって褒めてもらったー！」

『カナコおはよ。そっかぁ、よかったねぇ。いいなぁ、私もデートしてみたい。』

「A、それは問題発言。クラスの男子が耳ダンボにしてたよ。」

『えぇ？なにそれ(笑)』

でもそれはあながち嘘じゃなかったみたいで、
同じクラスの人からも、違うクラスの人からも週末遊ばない？なんて声をたくさんかけられた。

その度にカナコが、私と遊ぶからむりって答えてくれて難を逃れたけど。

びっくりしたのがお昼休み。

中庭でお弁当を食べているとほっくんとじゅったん先輩が数人のお友達と一緒に、私とカナコのところにやってきた。

「A、デートしたいとか言ったの？」

なんていきなりほっくんに話しかけられる。

『え、ほっくんの学年まで広まってるの？どうしよ、カナコ。話の流れで言っただけたのに。』

「だから言ったじゃん、問題発言だよって。」

『えー…、、ほっくん違うんだよ？カナコが楽しそうにデートの話するから私も好きな人とお付き合いしたらそういうことしてみたいなって、だから別に誰とでもデートがしたいわけじゃないの。』

私はほっくんとデートしてみたいんだよ。
って言葉は飲み込んだ。

.