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え？…と思ったときには、ほっくんとの距離は0で
キスされたと自覚するまで数秒かかった。
『えっ…、な、なんで…、』
「……わりぃ。」
なんで、なんで？なんで謝るの。
謝ってほしくなかった。
耐え切れず涙が溢れ出す。
「っ、ごめん！A、ごめんっ、」
『ほっくんひどい！』
泣いている私に気づいて焦ったように謝ってくるほっくんに暴言を吐き、カバンも教科書もなにも持たずほっくんの部屋を飛び出した。
……お邪魔しました。って言わずに出てきちゃった。
しかも鍵、カバンの中だし。家に帰れないじゃん。
ほっくんの家に戻る勇気はなくて、とりあえずママたちが帰ってくる時間までどっかで時間を潰そうとあてもなく歩いた。
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作者名：まかな
| 作成日時：2020年10月20日 7時
