HERO【完】 (ページ14)

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「カスミ、俺こいうことするやつ嫌いなんだわ。もう無理。もともとお前が本気じゃなくても良いって言ったから付き合ってやったけど、もう良いだろ？俺ら終わりね。」

「北斗…、やだ！別れたくない！」

「どう考えても、もう無理だろ。A泣かしやがって。もう関わってくんな。」

そう言ったほっくんの声も顔も
とてつもなく冷たかった。

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「北斗が全部良いとこ持ってくから、俺来た意味ないじゃーん！」

って言いながら、よく頑張ったねって笑ってくれたじゅったん先輩は先に教室に帰っていった。

私はその顔で教室行くの無理だろってほっくんに言われて、ほっくんたちがいつも居るらしい空き教室に連れてきてもらった。

『なんでほっくんたち、来てくれたの？』

「Aの友達のカナコちゃんが俺らの教室まで来てくれたの。異様な雰囲気だったからって。ごめんな、A。俺の所為だわ。」

『…そっか、カナコにお礼言わないと。……ううん、私もついて行かなかったら良かっただけだから。』

「次は絶対ないようにするけど、もしなんかあったらすぐ俺に連絡入れて？勝手に1人で行かないって約束して？」

『…分かった。』

でも私はそんなことより、さっきほっくんが言ってた本気じゃないって言葉ばかり考えていた。

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