HERO【完】 (ページ2)

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小さな頃からほっくんは私の憧れだった。

2歳上の近所のお兄ちゃんはなんでもできるヒーローみたいな感覚で…、実際私はほっくんに助けられたことがある。

小さい頃、自分で言うのは恥ずかしいけどそれはもう可愛くてお人形さんみたいだと近所で有名だった私。

小学1年生に上がりママたちとじゃなく友達同士だけで公園に遊びに行けるようになったある日、知らないおじさんにいきなり腕を掴まれ車に連れ込まれそうになったところをほっくんが助けてくれた。

ヒーローだと思った。

怖くて、でもほっくんが助けてくれたことが嬉しくて、色んな感情がごちゃ混ぜになって泣いてる私の手を取り

「俺、今心底空手を習ってて良かったって思った。」

と言ったほっくん。

警察を近くにいた大人の人に呼んでもらい、犯人の特徴、車のナンバーまでしっかり覚えていたほっくんのおかげですぐ犯人は捕まった。

私の両親も、ほっくんの両親も警察官の人もたくさんほっくんを褒めていて私も鼻高々だった。

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