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『…。』
「…。」
指定された時間になり部屋までわざわざ迎えに来たトントンについていくと食堂は静まり返っていた
ここに、と言われて席に座る
目の前に座っていた昨日の二人はまるで親の仇を前にしたような顔つきだった
彼等から感じる敵意や殺意などを全身で感じながらため息を吐いた
二人はそのため息に対し体を竦めた
ここに来たばかりの他の彼らのような反応だった
tn「この人が助けてくれたAさんやで、ほら。」
沈黙に耐えかねたトントンが私を紹介してくる
二人はトントンの方をちらっと見た後、こちらを睨む
その視線があまりにもくだらなくて再びため息を吐いた
「だからなんや、礼でも言えって？
どうせこいつも俺らでなんかしようと思ってるんやろ。
下心がないはずない、言えよ、何考えてんのか。」
確かシャオロンという名前だったか
まるで挑発するように顎を上げて上から目線で発言をする
続くように隣の男、鬱が口を開いた
「そうやで、絶対裏がある。
いくら俺を助けてくれたとしてもこんな女を信じることできるはずないやろ。」
二人を制止するトントンを横目に腕を組む
こうなることは目に見えていた
しかし一つだけ予想外なことがあった
二人の顔はとてもやつれていて、彼らが私に向けてここまで敵意を向けるのも当たり前だと思う
しかしそれはそうとして、私に向けられているはずの敵意が微妙に仲間にも向けられている
顔を見た感じ目は充血していないし、泣いてもなさそうだ
私にとってはどうでもいいことだしこんなこと口出しする必要もないだろう
だがこの二人がいつまでたってもこの様子だとしたら今後支障をきたすかもしれないからな
『赤の他人を初対面で信じるなど、できなくて当たり前だ。たとえそれが命の恩人でもな。』
急に口を開いた私に緯線が集まった
私がこれから言うのは当たり前のことで、誰もが知っているはずのことだろう
だからこそ今言った方がいい
『そんな簡単に人を信じることはできない、それは当たり前のことだ。
私もお前たちを信用などしていない。
助けてもらった？命の恩人？知ったことか。
私はあくまでも人間だ。お前たちを売り、痛めつけ、離れ離れにした奴らと同じ生き物だ。
誰が何と言おうと他人を信じることはできない。』
酷く冷めた声が食堂に響く
気圧されたのか、誰も何も言わなかった
私は静かに続けた
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ライ - すごく面白いです！すごく大好きです！主さんのペースでこれからも頑張ってください！ (2022年3月27日 22時) (
レス) @page9 id: 9516bfdddc (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 続編おめでとうございます！この作品リメイク前から大好きです！これからも応援しています！！ (2022年3月10日 0時) (レス) @page1 id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らい | 作成日時：2022年3月9日 23時
