46.久しぶりの再会 ページ47
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朝。
今日は日曜日。一応、相談屋はお休みの日である。
が、ついつい起きてしまうんだよなー…。
目を開ければ、隣にはいつも通り少し口を開いたまま寝るセフンさん。
「おはよう、ございます…」
起こさないように小声で言って、いつものルーティン…頬に、キスをする。
…うーん、これ、気持ち悪いのかな…。
まぁ、誰も見てないし、いっか…。
そう思いながらベッドを抜け出す。
「ふわぁ…」
定休日、と言いつつも、毎日がそうみたいなもんだから…特別今日、何をするでもないんだけど。
本当はセフンさんと2人でまったりデート、とかしたいけど…なかなか誘い方も分かんないしな…。
「ふわぁ…」
もう一度あくびをし、いつも通り事務所の掃除でもやるかな〜なんて思いながら、コロコロを手に持つ。
家事全般好きなんだけど、特に掃除が好きで。
気づけば、余裕で1時間は経ってたりする。
今日はどれくらい経っただろうか。
集中して、スポンジで窓の桟を拭いていた時。
トントントン
事務所の玄関のドアが叩かれた。
…今日、定休日って書いてるはずなんだけどな…。
不思議に思いながら、玄関のドアを恐る恐る開けると。
「あ、A、ちゃん…お、おはよー…」
「え、ベッキョニオッパ…?」
「すいませんでした!!!!!」
私がベッキョニオッパの姿を確認すると同時に、オッパはズサァッと土下座した。
「え…え…?」
「あの…昨日変なこと聞いてごめん!!!」
「あ…あぁ…」
アレに興味ある?…って、やつ、か…。
ベッキョニオッパ、地に頭擦り付ける勢いで土下座してる…そ、そんなにしなくても…。
「コイツさぁ、一晩置いたら冷静になってヤバいって思ったみたいで、謝罪しに来たんだよ」
土下座してるベッキョニオッパに気を取られてて、もう1人いることに、気づかなかった。
上から降り注いできた声の主は、背が高くて…誰が見てもイケメンって言うほどのイケメン。
…あれ、なんか、見覚えが…?
「まぁ…それと、俺がAに会いたかったのもあるんだけど!」
「…え?」
「あ、あれ、覚えてない?俺、俺!!」
男の人は必死で自分を指差す…誰…?
「チャニョラ…それ、オレオレ詐欺だから…」
ベッキョニオッパがゆっくり立ちながら言う…って…
「ち、チャニョリオッパ!?!?」
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作者名:LUKE | 作成日時:2020年10月6日 22時