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もう一度、なんてダサい。

ダサくてもよかった。体裁なんて気にしてられなかった。
私に先輩を好きになる資格はないと思う、からこそ、先輩の想いを確かめたかった。





「ほんまはずっと、好きやったくせに」


「……」


「別れたあとも、別れるときも」




そう。そうだよ先輩。やっぱり全部知ってるんだね、私のこと。




「俺はAのしたいようにしてほしい」


「先輩はいつもそうやって優しいんですね」


「俺が勝手に好きって言ってるねん、ええやろ?」


「じゃあ、私も先輩が好きです」


「じゃあって何?」




笑った、やっと笑えた。長年の呪縛から解放された気分だった。
好きと付き合うはまた別で、付き合いたくないって言ったらそれは嘘になる、けど。



「今度こそAが覚悟できるまで待つから、俺」


「うん」


「それまで、俺のことがっつり好きになっとけよ」


「先輩らしいですね」




名前を呼ぶのも、もう少し後でいい。
自由でいい、好きなようにしていい。




「とりあえず他の男好きになるのはなしやで」


「そんなことあるわけないです、先輩こそ駄目ですよ」


「ゲンは」


「源田さんはまぁ……男の人ですから大丈夫ですけど……」





よかったぁと言わんばかりの笑み。

────────まぁ、ここには関わらない方が良さそう。
源田さんとはその、友達以上恋人未満?いや恋人以上?……いいか。




「ゲンが嫉妬しちゃうかもなぁ」


「向こうも向こうで色々あると思いますし」


「いやいやわからへんよ?」






……タメ口も、もう少し後でいいや。
今は、それこそ友達以上恋人未満のこの関係を、楽しんでいたいから。

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ちゃみ - お話惹き込まれて一気読みしてしまいました…!ドストライクで凄く好きです。素敵なお話をありがとうございます。いつかまた更新されることを願っています! (2021年5月6日 0時) (レス) id: d0e9746bc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2019年7月24日 22時

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