狂者が一人。《side 三ツ谷》 ページ28
☆
『でね〜？荼毘くんが〜〜』
「あ、あはは、、」
.
タケミっちに彼氏(？)の話をしまくっているAは心の底から嬉しそうな顔をしていた。いつも最初に話しかけるのはタケミっちで次は天竺。俺たちのところに来ることはほとんどの確率でないに等しい。それが安心できる要素であり、悲しくなる要因でもあった。
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『ほんとイケメンすぎる！』
「あー...でも。たしかに声良いですよね」
『荼毘くんのこと分かってるのは私だけで良いもん！浮気だ！』
「理不尽！！」
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Aはタケミっちをえらく気に入ってる。それは普通に見ていれば分かるくらいで本人も隠す気がないようだった。一方の荼毘とかいう男はオープンにしているというわけではなく逆に冷たいわけでもない...よく分からない反応ばかりしていた。
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「あの..良ければ解放を、」
『絶対嫌〜。はい、タブレット！』
.
タケミっちは幾度となくAへ解放の話を振ったがこのように［嫌だ］と言われた後でタブレットを渡される。といっても電話もかけられない、メールも送れない確実な不良品。ゲームくらいは出来るから暇潰しにどうぞとは言われるが使えないのでみんなでの話し合い一択になるのだ。
.
「今日は..寝ないんすね」
『見張りだからね〜』
.
そう言いつつイヤフォンをつけて音楽を聴き始めるので少しどころかたいぶズレてはいるが俺たちの話し合いには決して割り込んでこなかった。自分が見張りだから逃げられないという自信なのかはたまた元からある境界線なのかは...分からないけれど、
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「Aー。Aーー。」
「ほんっとに聞こえてないんだな」
.
マイキーが大声で叫んでもこっちを見向きもしない。それをみるとさっきだした幾つかの正解は後者だ。数分...いや時間が分からないからどれだけ経ったかは分からないのだが、Aから一番近くにいるタケミっちが背を伸ばした。
..
見張りだからと言っていたくせに本人は寝てしまっているらしい。たった一人だけ動くことを許されているタケミっちが近付いてみたが割と真面目に寝ているそうだ。今のうちに逃げられる..と考えたこともあったが何度試しても扉は開かなかったし逃げる手段はなかった。
.
「え、、、開いてる。」
.
癖のようにドアノブに手をかけたタケミっちは驚いたように溢した。
実際本当に開いていて...初めて、一筋の光が見えたような気がした。
ほんの、一瞬だけ。
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橙沼(プロフ) - もう更新されないんですか…？この作品凄く好きです。 (12月30日 17時) (
レス) id: 672b289667 (このIDを非表示/違反報告)
👾 - 最後の荼毘くんのセリフかっこいいでか (2022年4月5日 7時) (レス) @page29 id: 3421e64136 (このIDを非表示/違反報告)
黒百合 - 更新まってます (2021年11月20日 21時) (レス) @page27 id: 3421e64136 (このIDを非表示/違反報告)
夾(プロフ) - リィさん» そうです！ちょっと変えて使ってしまいました･･･(汗)気付いてくださって嬉しいです！更新頑張ります！これからも宜しくお願い致します！ (2021年10月22日 23時) (レス) @page20 id: 54a1d0bb57 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 目標が2人のページ！！！！魔法少女サイトの管理人 弐だぁぁ！！！あっちょっと質問。弐のセリフをちょっと変えて使ったんですか？すっごいおもしろくて大好きになりました！！！更新頑張ってください！！！ (2021年10月21日 12時) (レス) @page7 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夾
| 作成日時：2021年10月19日 20時
