人質が三人。 ページ13
☆
『まっ、君らの行動次第だよ。せいぜい頑張りな〜』
「ッチ。クソ野郎」
『それも厳禁ね〜』
.
私以外は、と言いながら笑ってるAはイカれているようにしか見えないし実際そうだろう。俺たちを人質だという限り今すぐここから返されることはないだろうし、足掻いても無駄なのだと今の一瞬で叩き込まれた。･･･ただ、一人を除いては。
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『やっぱり。たけみっちくんは髪下ろしてる方がいいね』
「っえ」
.
なぜかAは異常なまでにタケミっちに絡んでいる。髪の毛をぐしゃぐしゃにして遊んでいる今が一番謎だ。タケミっち本人も訳がわからない様子で必死に口を動かしているがAは全く気にしない様子で手は痛くないか、足は大丈夫かと心配そうに話しかけている。
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「あっあのっ、」
『んー？』
「なんで俺だけ、その、」
.
タケミっちの問いかけにAは笑顔を浮かべた。それは貼り付けられたものじゃなくて純粋なもの。『たけみっちくんは荼毘くんに似てるから、』と嬉しそうに笑うAの言葉に続いて後ろにあった扉がキィっと音を立てて開く。その先には、あの時のツギハギ_____荼毘、と呼ばれた男がいた。
.
「誰が誰に似てるって？」
『あらぁ。グッドタイミンーぐぇ、』
.
荼毘と呼ばれた男はAに前から抱き付いて締める勢いで力を強めている。痛い痛いと叫んで入るが笑顔は消えていない。タケミっちの時同様心からの笑顔なのだろう。折れていく背を保ちながら荼毘の背中に手を回すA。･･･俺たちは何を見せられているんだろう()
.
「･･･Aは俺のだ、」
「･･････へッ？」
『辞めろ辞めろ辞めろ･･･』
.
タケミっちの顔を見て煽るように笑っているのをAが必死に止めている。牽制というにはあまりにも分かりやすいものに本人よりその相手の方が照れ隠しをしている事実。後ろから裾を引っ張るAを見て荼毘という男は心底嬉しそうな顔を崩さなかった。
.
『手伝ってくれてありがとね、荼毘くん』
「･･･あれくらい、お安い御用だ」
.
ヴィランはこの社会を崩そうとする、所謂悪いヤツら。Aはソイツらの仲間で、その中の一人と恋人･･･同士(？)で。_____幸せそう、だった。荼毘と額を合わせるAも、くすぐったそうに笑うAも、タケミっちにだけ笑いかけるAも。綺麗で羨ましくて、、_____【ズルイ】と、思ってしまった。
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橙沼(プロフ) - もう更新されないんですか…？この作品凄く好きです。 (12月30日 17時) (
レス) id: 672b289667 (このIDを非表示/違反報告)
👾 - 最後の荼毘くんのセリフかっこいいでか (2022年4月5日 7時) (レス) @page29 id: 3421e64136 (このIDを非表示/違反報告)
黒百合 - 更新まってます (2021年11月20日 21時) (レス) @page27 id: 3421e64136 (このIDを非表示/違反報告)
夾(プロフ) - リィさん» そうです！ちょっと変えて使ってしまいました･･･(汗)気付いてくださって嬉しいです！更新頑張ります！これからも宜しくお願い致します！ (2021年10月22日 23時) (レス) @page20 id: 54a1d0bb57 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 目標が2人のページ！！！！魔法少女サイトの管理人 弐だぁぁ！！！あっちょっと質問。弐のセリフをちょっと変えて使ったんですか？すっごいおもしろくて大好きになりました！！！更新頑張ってください！！！ (2021年10月21日 12時) (レス) @page7 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夾
| 作成日時：2021年10月19日 20時
