検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:11,326 hit

孤独 ページ11

村子ちゃんがドアを開けたその時

「きゃぁぁぁぁぁぁ!」

電話越しからもわかる
村子ちゃんの悲鳴が聞こえた。


「村子ちゃん!?」

「村子っどうしたっ!?

オカン…?村子に何をし…


いやぁぁぁぁぁ!!!」


ドタドタと横子ちゃんが確認しに行く音と

横子ちゃんの悲鳴。


「横子ちゃん…!?
村子ちゃん…!?

どうしたんや…!


なぁ、返事してやっ!」


いくら大声をあげて
村子ちゃんと横子ちゃんを呼んでも
返事をしてくれないまま


ついに

プツッと切れてしまった。




「…村子ちゃん…横子ちゃん……!」


私は2人がどうなったか確かめに行こうと
コートを羽織る。


「錦子!どこ行くんや!」

玄関で靴を履いているところを
お兄ちゃんに見つかった。


「村子ちゃんと横子ちゃんが
私が電話してる時に連れていかれたんや!
見に行かなきゃっ…」

「あかんっ!錦子は家から出るな!」

「なんでっ…」

「わかるやろ!
はいべえさんに
連れていかれたらどうするんや!

すば子ちゃんにも自分から言っとったやん!」

「でもっ…」

「じゃあ、俺と行こう。」

「お兄ちゃん…」

「お前だけじゃ危険や。

錦子が行くなら俺も行く。」

「うん…」



そして、私は

お兄ちゃんと一緒に
横子ちゃんのお家へ向かった。




横子ちゃんの家に着くと

横子ちゃんのお母さんが
鍵を開けて入るところだった。



お母さんが帰ってきたと言った横子ちゃん
との電話が終わったのは
15分くらい前なのに…


「横子ちゃんのお母さん!」

「…?

あら…錦子ちゃんと、亮くん…!

どうしたの?」

「横子ちゃんはっ!?」

「…横子?家にいると思うわよ?

そう言えば、
村子ちゃんもいるって連絡もらったけど…」

「…っ横子ちゃん……!」



部屋に上がると



「横子ちゃん…
横子ちゃんっ?

村子ちゃん…?ねぇ、村子ちゃん…?」

「横子!?
村子ちゃん!?何処にいるの…!?」



横子ちゃん、村子ちゃんは
どこにも居なかった。


この部屋からは
横子ちゃんのお母さんの
泣き声しか聞こえない。





数分後、警察の赤いサイレンが見えた。

「錦子…もう帰ろう…」

「でもっ…」

「俺らがいたところで何もなんない。

…はいべえさんとかなんとか言うても
混乱を招くだけや……」

「…お兄ちゃん………」

「…帰ろう?」

「っ…うん……。」


私はお兄ちゃんに支えられながら
帰った。






もうみんないなくなってしまった。







私は孤独だ。

声マネ上手→←電話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
37人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ハル(プロフ) - みつばさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました! お兄ちゃんたちが助け出すお話…できたら頑張ってみます! 書けなかったらすいませんっ…^^; 面白いと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2017年12月28日 14時) (レス) id: a1d9ec8253 (このIDを非表示/違反報告)
みつば(プロフ) - とても面白かったです!はいべえさん続き見てみたいなって思っちゃいました(´._.`)お兄さん方の妹さんを取り戻すようなお話しが見てみたいなぁなんて汗とにかくとても面白かったです!! (2017年12月26日 0時) (レス) id: 61c4e22e0d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハル | 作成日時:2017年12月8日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。