俺はあの日恋をした【国見英】

35話 ページ39

ｻﾞｧｧｧｰｰｰｰｰｰ…




激しい雨



傘もささずに全力で走る



っ！…はぁっ！はぁ…っ






気づいていたはずなのに。

どこかできっと気づいていたはずなのに。

知らないふりをしていた。





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『もっと他に理由があるのかもしれないけど…私、お節介だから…人の気持ち考えずにズカズカ行っちゃうとことがあって…』



『…だから…』




『国見くんもきっと迷惑だったんじゃないかな…って…謝っておきたくて…』




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違う_______________







違う違う違う_______________





っ！違うんだよ…っ…



違うんだよ……本当は…本当は…っ









国「橘先輩！」

ずぶ濡れになって追いついた橘先輩の手を掴んだ




『っ！？国見くん！？』



国「っはぁっ…はぁっ…っ…なんでっ…！言ってくれなかったんですか！…はっ…はぁっ」

言いたいことが沢山ありすぎて何から言えばいいのか分からない…

沢山謝らないといけない。

沢山お礼を言わなきゃいけない。




けどっ…1番言わなきゃいけないことがある





『国見くん一旦落ち「好きです」…へ…？』


国「…っは…っはぁっ…」




『国見く「好きですっ！…黒尾さんのことっ！…忘れさせるくらい幸せにするからっ…だからっ…だから…俺じゃダメですか…」



橘先輩の返事がなかなか返ってこなくて、どうしたのだろうと顔を上げた…。









泣いていた。

橘先輩は大粒の涙を流して泣いていた。

国「っえ、あの、なん」



『だって…っ…追いかけてきちゃうんだもん…』



国「っ…は…えっ…」





『追いかけてこられたら…っ…もう…』


国「っ…えっ…あの、俺」





『いつも知らないうちに国見くんの事考えててっ…！少しずつ気づいていたけどっ…クロの事もあって…だから！…』



『…ずっと…気づかないふりしてたのにっ』


その言葉を聞いて

今まで知らないふりをしていた感情が溢れ出る









国「…気づかないふりしててもっ…好きじゃないって言われてもっ…俺は好きです。」


『っ！…』




だからっ…









俺と、付き合ってください_________









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今はまだ

そばにはいられないけれど






いつかずっと

そばにいられるようになったら









迎えに行きます_______________

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