俺はあの日恋をした【国見英】

14話 ページ15

ずっと気になっていたことを橘先輩に聞いてみた









国「あの…橘先輩って東京から引っ越して来たんですね？」









『うん、よく知ってるね』









国「すみません、及川さん達から聞いて…」









『あぁ、別に全然いいよ』









国「…東京の方の高校でマネってやってたんですか？」









『ううん、やってないよ』









国「え！？」









及川さん達から聞いてた話と違って大げさに驚いてしまった…









『みんなからは私が東京でマネやってたって聞いてたんでしょw』









国「そうですけど…なんで…」









『みんなには言ってなかったけど、正式なマネとしてやってたんじゃなくて、お手伝いさん的なのでやってただけなの』









国「そうだったんですか」









『バレー部に幼馴染がいてね、マネがいないから手伝ってくれーって言われたの』









国「なるほど」









『そっか、みんな私が普通にマネだと思ってたのか』









国「はい、及川さん達が話してた時も東京でマネやってたって言ってたので」









『まぁ正式じゃないだけで、ほぼマネみたいなもんだったけどねw』









国「…やっぱりこっちでもマネやる気はないんですか？」









『…うん。ごめんね、マネ必要だと思うんだけど…』









国「別に橘先輩が謝るようなことじゃないですよ」









『国見くんは優しいね。…あ、着いちゃった』









国「ここですか？」









『うん。色々話してたらすぐだねー』









国「そうですね」









『送ってくれてありがとう、また学校でね』と笑顔で手を振ってくれる橘先輩に手を振り返す











俺は玄関の扉が閉まったと確認して、来た道をまた歩く…









きっと真逆の方向だったなんて言ったら、橘先輩すごく怒るんだろうな…なんて思いながら俺は微笑んでいた

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