【文スト】一般人の中原です その二

モテ男はツラい【山猫様リクエスト】 ページ31

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「A君、こんにちは」





『……あ、ど、どうも』









買い物へ向かう途中、道で知り合いに出逢った。

俺がバイトしている喫茶店の常連の笹田さんだ。





スラリと背の高い女性で、歳は21。

整った容姿に清楚な雰囲気。

彼女が横を通ったら、大半の男は思わず目で追ってしまうだろう。









「偶然ね。今日はバイトお休みなの？」





『あ、今日はバイトとかなくて、買い物を』





「あらそうなの？ 良かったら、私もご一緒しても良いかしら？」





『え、いやそんな……俺と買い物なんて詰まらないですよ』





「そんな事ないわ。それに……私がA君と一緒に居たいの」





笹田さんは軽く俺の手に触れ「駄目、かな？」と、首を傾げて尋ねて来る。









『……良いですよ』





「うふふっ、ありがとう」









こうして俺は、笹田さんと買い物に行くことになった。





傍から見たら、年上彼女と仲良くお買い物逢引――――に見えるだろう。









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…………え、俺の今の心境ですか？









――死にそうです。



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