【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

侵入 ページ8

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ずんっと体にのしかかる様に、空気が変わった。

懐中電灯で照らしながら周りを見渡す。

埃と湿気が籠った空気。

古い土間にはガラクタが散らばっていた。





薄く靴跡と、裸足の跡が見えた。

裸足の足跡を照らしながら追うと、埃の上を踏んだ跡が、家の奥へと繋がっていた。





手首に繋がっていたロープを確認しながら、俺は奥へと進んで行った。

ギシギシと軋む廊下を、周りを警戒しながら歩いて行く。

途中、平井が撮影した写真の場所が確認出来た。

進んだルートはほぼ同じの様だ。





更に進んで行くと、奥の方からカタッと音がした。

照らすと襖が少し開いてた。手を掛けて開け、中を照らした。





『っ！？』





腐臭が漂う空間に、光で照らされて何かが蠢いた。

今まで見た呪霊とは比べ物にならない程の大きな呪霊だ。

その呪霊の周りには千切れた布切れと骨が見えた。





ふと、その呪霊の肉壁に小学生くらいの少年が居た。

平井の弟だ。





【ｵｫｫｫﾅｧｧｧｶｶｧｧｯ！】





呪霊の声が響いて手の様な物がこちらに伸びて来た。

体を屈めて避けて、呪力を込めた拳程の石を投げた。

呪霊の体に当たった部分が弾け飛んだ。

金切り声を上げた呪霊から、平井弟の体がズルリと零れ落ちた。

もう一つ石を投げ付けて怯んだ瞬間に弟の襟首を引っ張った。





「かはっ」と小さく息を吐く音がした。

息はある、一先ず安心したのも束の間、呪霊の体が迫って来た。

ヤバイ、そう思って平井弟を抱えた時だった。





ロープが繋がれた腕が勢い良く引っ張られた。





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