【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

行方不明 ページ6

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その日の夜。

風呂も入って部屋で寛いでいると携帯電話が鳴った。

平井からだ。





『何だよ平井』



＜須田っ……ウチの弟、お前ん家に居ない？＞



『はぁ？』





普段馬鹿にテンションが高い平井からは考えられないくらいに沈んだ声。

寝転がっていた俺は身を起こした。





『居ねぇよ。つかお前の弟俺の家知らねぇだろ。会った事もねぇし』



＜だ、だよな、悪い……俺テンパってて……お前に掛けたら何かなるかなってっ＞



『……おい、どうしたんだよ？』





俺は耳を傾けると、鼻を啜りながら平井が言葉を続けた。





＜っ……今日、家に帰ったら、弟が居なくて……母さんも父さんも知らないって言うし……弟の友達にも聞いたけど来てないって＞



『家出、じゃねぇよな？』



＜そんな訳ねぇよ。昨日から風邪で寝込んでたから。さっき、警察に連絡して、父さんと近所の人で捜して貰ってる……でもっ、心当たりのある場所に全然居なくてっ……＞





そこで平井の嗚咽が大きくなった。





＜でも変なんだっ！ 弟の靴は玄関に置きっぱだし……彼奴、裸足でどっか行ったって事になるからっ！＞



『おい、落ち着け』



＜土曜は元気だったのに、次の日急に寝込んで……＞



『……土曜？ お前が例の心霊スポットに行った日か？』



＜……うん、弟と二人で行った＞





それを聞いた瞬間、昼休みで見た写真を思い出した。

オーブに包まれた平井の写真。

あれは自分で撮った写真ではなかったのだ。

平井の肩に祓い切れていない蝿頭が憑いていた。

なら、弟にも同じく憑いていても不思議じゃない。





『平井、お前が土曜に行った廃屋、場所教えろ』





俺は場所を聞いて、出掛ける準備をした。





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