【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

ムカつくオッサン ページ47

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近くに丁度ラーメン屋があるのでそこへ入った。

序に昼飯を済ませてしまおうと思ったから問題ない。





「ご注文は？」



『味噌チャーシュー大盛の餃子セットで。あと炒飯。アンタは？』



「此奴と同じで。あ、炒飯は大盛」





注文を受けた店員がテーブルから離れた。

俺は水を飲みながら男を盗み見た。

さっきの雰囲気は薄れてはいるが、鍛えているのか体格が良い。

男一人持ち上げられる程の力持ち……ヤのつく人か？





『あ、そう言えば、手大丈夫だった？』



「あ？」



『ナイフ握ったじゃないっすか』



「何ともねぇよ、ほれ」





掌をこちらに向けて来る男。

確かに握った方の手ではあるが、切傷どころか薄皮一枚も切れていない無傷の掌。





『マジかすっげぇ』





そう言いながら男の掌を突く。

大きな手に骨ばった指、分厚い皮膚に覆われている。





『アンタ何かやってる人？』



「何でそう思う？」



『ガタイ良いし鍛えてんのかなって。俺も剣扱うし何となく分かる』



「あぁお前剣道部か」



『そうそう』





チラッと呪具のケースを見る男。

すると徐に俺に手を握って来た。

吃驚して肩が上がった。

男の親指が俺の掌を滑った。





「ははっ、何だ柔いな」



『なっ！？ うっせぇ！ アンタと比べんなよ！ 俺始めたんだって７月後半からだしっ俺なりに頑張ってんのっ！！』



「へぇへぇすげぇすげぇ」



『聞けぇぇぇっ！』





この野郎馬鹿にしやがってっ！



バッと掴まれていた手を振り解いて男を睨めば、男はケタケタ揶揄って笑っていた。

丁度その時にラーメンが来た。

餃子に手を伸ばす男より先に、皿を掻っ攫う。





『はい餃子没収でーすっ』



「あぁっ！？ 糞餓鬼返せコラッ！」



『奢ってやってんの俺だろ！』



「礼だってんなら俺のだろうが！」





やいやい騒いだ後、ものクソ痛いデコピンを食らった。

此奴のデコピンどうなってんの？

脳が揺れた気がすんだけど。

痛みに悶えている間に、俺の餃子を半分食われた。





『食べの物怨みは恐ろしいんだぞ』



「先に手ぇ出したのはお前だろ」





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