【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

腐れ縁 ページ4

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「須田〜、須〜田！ すだすだ、すだっちってばっ！」



『うるせぇ』





昼休み。

前の席に座ったクラスの男子にしつこく呼ばれ、顔を上げてギッと睨んだ。





「おぉおぉ、今日も相変わらず眼光鋭くていらっしゃるねぇ〜」





お茶らけながら俺を見る平井。

中学からの腐れ縁。

馬鹿がつく程の心霊ヲタクだ。

俺に霊感があり敏感であると思っている。

ただし、それが呪いで、それが見える事は知らない。

イラついている俺に構わず、平井は俺の机に勝手に写真を並べ始めた。





「この前の土曜にさ、幽霊が出るって噂の廃屋行って来たんだけど」



『お前、そういうトコには行くなって言ってんだろ。一回死なねぇと分かんねぇのか』



「別に何ともなかったよ。帰って来る途中でちゃんとお祓いとかもしたし」



『……はぁ』





平気だと言っている平井ではあるが、その肩には小さな呪霊がくっついていた。

恐らく蝿頭レベルか、ぎょろめをこちらに向け小さな手でしがみ付いている。

何処の誰にお祓いをして貰ったんだか。

まぁそんな事で祓えるモノではないが。

俺は机からノートを一冊抜き出して丸めた。





「んで、そん時に撮った写真が――」





――パコーンッ！





呪力を込めて横に振れば、蝿頭に当たって消滅した。

その勢いのまま、平井の頭を叩く。





「いったぁぁぁっ！ 何も殴る事ねぇだろうがっ！」



『いや何か虫がいたから』



「はぁっ！？ お前その虫俺の頭で潰したのかよっ！？ 最悪っ！」





そう言いながら窓のカーテンで当たった部分をゴシゴシ拭っていた。

馬鹿を見ながら机に並んでいる写真を眺めた。





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