【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

決断 ページ30

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『……小さい頃から”呪術師はクソだ”って言われ続けてんだぞ。そんなヤバいものに自分からなろうとは思わねぇだろ』



「まぁ確かに」



『それによ。俺ばーちゃんと約束してんだ。”呪術師にはなるな”って。死ぬ間際までずっと言われてた』





本当は呪術に関する全てにおいて関わろうとするなっていう約束もあるのだが、

これについては既に破っている。

最後の砦と言えるこの約束だけは守らないといけない。

両親を早くになくし身内が祖母一人。

親孝行というものをするならば、祖母の願いを聞くことだ。





『……でも、さっき思ったんだ。俺を殺そうとして来る奴が居るならそいつら全員潰さないと、今帰っても普通の生活できねぇなって』



「須田、お前」



『その為には強くなるしかない。忌み嫌われているこの術式も、俺のもんにしないといけない。だったら呪術師になるのが一番の近道だって……』









そこまで言って須田は俯いた。

顔を見られない様に腕を交差して項垂れた。





『……はぁ〜あ、自分で言ってて空しくなって来た。マジ涙出そう』





夏油が声を掛けようとして、気付く。

須田の足元に、ポタポタと水滴が落ちた。





『ははっ、俺ダッセェ……』





五条も家入もそれに気付いていた。





「はっ、泣く程嫌かよ呪術師は」



『違ぇよ、ここからばーちゃんの墓参り行くのが億劫なだけだ』



「そっちか」



「へいへいそういうことにしといてやるよ」





その日、須田誠一は呪術師になることを決意した。





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