【呪術廻戦】こっち来んな呪術師！

名刺 ページ15

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「おっす須田！ 一昨日はマジありがとうなっ！」



『テンション高ぇよ』





ニコニコと笑いながら平井が俺の前の席に座った。





『お前今回のことで懲りろよ。弟ヤバかったんだからな』



「あぁもうスポット巡りは止める。あの後凄い注意食らったし、両親からも叱られた」



『自業自得だ馬鹿』



「ん〜でも何で弟だけだったんだ？ 俺だって一緒に行ったのに」





恐らくそれは、俺が平井の肩に憑いていた呪霊を祓ったから。





呪霊の中には、自分の領分に入り込んだ物にマーキングをするものも居るらしい。

弟の方は呼ばれてしまったのだろう。

今回はすぐに気付けたから良かったものの、遅れていたらどうなっていただろう。





「あと須田。これお前に渡してくれって」





そう言って平井が俺にいちまいのカードを差し出した。





「あの黒服の、何か団子頭の方がさ」





それは名刺ではっきりと「夏油 傑」と書かれていた。





『うわぁ〜ポケットティッシュより要らねぇ〜』



「そう言うなって。何かお前に謝りたいって言ってたし、連絡してやったら」



『謝る気ねぇだろ』





今窓に張り付いてこっちを見ている呪霊がそれを物語っている。





『燃やせそんなもの』



「いやダメだし！ 持っといた方が良いじゃん、はい！」





そう言って平井は無理矢理俺の胸ポケットに押し込んだ。

今のでくしゃくしゃになったのは言うまでもない。





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