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ep17 ページ17




(はぁーーー・・・)




"ぼふっ"と音を立て
側にあった枕に顔をうずめた。


ほのかに残るシャンプーの香りが
鼻をかすめる。



玲於くんの匂い…

なんでだろう…凄く落ち着く。



彼を側に感じるように私はそれを抱きしめる。



A「…いい匂い…」



ーーガタッ



A「・・・?」


物音がした方に顔を向けると、
飲み物を取りに行っていた彼が戻って来ていた。



玲於「な…にやってんの……」


目を丸くする彼の一言でハッとする。



A「うわあああっ!」


み、見られた…!

ていうか今の聞かれてた!?



(玲於)「あ、っと…はい、これ。
水しかなくてゴメンなんだけど……」



ああ、何やってんの私…っ



"穴があったら入りたい"とは
まさにこの事なんだと思った。



A「い…いただきます…」


彼から受け取った水を飲もうとするが
動揺を隠しきれず上手く飲めない。



A「ゴホッ…ゲホッ…ゴホッゴホッ…」


玲於「ちょ…大丈夫かよ…」


咳き込む私を心配して
背中をさすってくれる彼。



ドクン…



触れられた部分が
だんだんと熱を帯びていく。



ドクン…



ドクン…



しばらくして背中にある彼の手が
ピタッと止まった。



A「さ…のさん…?」



玲於「・・・・・・・・・」






……ドキンッ



少しの沈黙の後、
彼の白い腕が後ろからまわってくると
私の肩を優しく抱いた。



A「えっ…あの…っ…佐野さん…」



突然の彼の行動に
自分が置かれた状況を理解できない。



しばらくして
やっと口を開いた彼が

「…俺って、いい匂いなの?」

そう私の耳元でソッと囁いた。



A「ひえ…っ…」



彼の吐息が触れて
一瞬電気が走ったみたいにゾクリとする。



やっぱりさっきの聞かれてたんだ…っ



驚きと恥ずかしさで
何も言葉が出てこない。



ドクン、



ドクン、



ドクン、



静まりかえった室内に鳴り響く鼓動は
自分のものなのか、

それとも彼のものなのか、

それすらもわからなかった。


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設定タグ:佐野玲於 , GENERATIONS , 白濱亜嵐   
作品ジャンル:恋愛
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紅愛*(プロフ) - 涼太大好きさん» 涼太大好きさん、こんにちは!いつもありがとうございます!かなり遅くなりましたが、本日少しお話を追加致しましたのでまた読んで頂けたら嬉しいです* (2018年8月16日 10時) (レス) id: 5acc3d870d (このIDを非表示/違反報告)
涼太大好き - めっちゃキュンキュンします 次の更新も楽しみです (2018年7月31日 8時) (レス) id: 2673571350 (このIDを非表示/違反報告)
紅愛*(プロフ) - 心音さん» 初めまして*なかなか更新出来ずに申し訳ありません…!これからも楽しんで読んで頂けたら嬉しいです! (2018年7月29日 17時) (レス) id: 5acc3d870d (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - ドキドキたまらないです(^ω^) 次の更新楽しみにしてます!! (2018年7月26日 2時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
紅愛*(プロフ) - 岩田玲於さん» お返事が遅くなりました!ファンだなんてもう嬉しい限りです!これからもご期待に応えられるよう頑張りますので宜しくお願い致します* (2018年7月22日 15時) (レス) id: 5acc3d870d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅愛* | 作成日時:2018年3月16日 21時

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