DV:Kanta ﾘｸ◎ ページ25
パチンと頬に当たる大きな手。あまりの痛さに頭がくらくらして目の端に涙が滲んだ。
いつからだったかな。付き合って2.3ヶ月はかなり順風満帆なお付き合いをしていたのに1年を少し過ぎた今は主人と奴 隷のような関係だ。
｢何回言ったら分かんの。俺が帰ってくるまでに掃除終わらせとけよ。俺が編集中に掃除機すんな。｣
『ごめんなさい...』
彼は手をぴっぴっと追い払うように動かす。これ以上怒らせないようにそそくさと彼の部屋を離れた。いつもは本当に優しくて愛してくれる人だけど編集中だけは人が変わったように暴力的になる。編集中私が物音を立てると彼の部屋に呼び出しを喰らい叩かれるのがいつもの事。今日は掃除の前に買い物に行ってしまったからいつもより遅く掃除機をかけた。それが彼の沸点を超えてしまったようだった。
彼が部屋から出てきたのはあれから3時間後の事だった。扉の音にビクッと背筋が伸びる。また不機嫌だったら怖いなと恐る恐る視線を向けると、何を考えてるのか分からないような顔でキッチンに入ってきた。
｢あ！シチューだ！俺シチュー食べたかったのなんで知ってるの？｣
『あ、や、良かった。私も食べたかったから...』
｢手洗ってくるわ｣
さっきの怒りはどこへやら。私を叩いた事はまるで無かった事のようで私が作ったシチューを楽しみにしてるらしい。ホッと胸を撫で下ろしシチューをお椀によそう。機嫌よく食べてくれたらそれだけでいい。
食卓にご飯を並べて一緒にご飯を食べている時は本当に幸せそうに話してくれる。だから私はこう思うのだ。編集中の彼はパソコンに魂を吸い取られているんだと。パソコンに向かってる間だけ、彼は魂を無くしているんだ。
｢んまぁ...これ明日トミーに持ってってやりたいくらい美味い｣
『へへ、ありがとう！でもトミーさんだって彼女さんがご飯作ってるだろうしね。』
｢トミー今何食べてんのかな〜｣
やっぱり普段はこんなに優しい。食後、アイスを食べたがったから一緒にカップアイスを食べた。やはり彼の心には魂がある。
｢ん、冷たっ！キーンってする！｣
『勢いよく行くからじゃん笑』
｢いいだろ別に｣
でも、どうだろう。最近になって編集中じゃなくても彼から魂が抜けることがある。冷たい目線で私を見つめる彼を見てその不安は的中したみたいだ。さぁっと背中が冷えて、手先の感覚が無くなる。
お願いだから、編集してる時以外は自分の魂をきちんと自分に繋げておいて
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むう - めちゃくちゃ大好きです！これからも応援してます！ (2022年5月7日 22時) (
レス) @page37 id: 0b4c79d36c (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - りあさん» ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします！ (2020年12月11日 17時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - モーニングルーティンの小説とても好きです。これからも更新楽しみにしています。 (2020年12月8日 16時) (レス) id: 1311488687 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - かりんとうさん» 具体的なシチュエーションなどはございますか。あれば助かります。 (2020年11月3日 15時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - 初めまして、良ければワタナベマホ君の小説を書いて欲しいです！！ (2020年10月30日 10時) (レス) id: 4f5e255211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴあ
| 作成日時：2020年3月11日 21時
