涕泣:Toshimitsu リク ページ18
*私の他作品″面倒くさがりの俺と天然気質の彼女″のifの世界
おめでとう!とか、綺麗だね!とかそんな褒め言葉を送る場である結婚式の二次会にて、彼女の隣は何故俺じゃないんだと答えのない質問を頭に思い浮かべていた。俺の隣に座るのは少し心配そうなてつやで、俺の指に彼女と揃いの指輪ははまってない。その権利はトミーが持ってるものだ。
『あー!としちゃ〜ん!』
ああ、今日も可愛い声が俺を滅多刺しにする。望んでないのに俺の顔には愛想笑いが張り付き空元気が湧き上がる。
「おいお前〜!結婚とかヤバくね!?おめでとう!」
『えへへ〜ありがとう!』
「めっちゃ綺麗だったやんね?」
『嬉しい、来てくれてありがとう。』
俺の手に彼女の手が重なった。暖かくて小さなその手をなんの理由もなく繋げる権利が欲しかった。俺の目の前のグラスは水を滴らせてて、乾杯の1口目から進んでないのがわかる。彼女がそのグラスに視線を移した瞬間、俺のグラスはゆめまるに奪われた。
ゆ「としみつのもーらいっ!」
「っ、おいお前行儀悪いぞ!」
り「あーどうしよ、気持ち悪い...」
て「ここで吐くなよ!?ふぅごめんな?ちょっとりょうしんどそうだしベロベロになる前に先お暇させてもらうわ。」
『ううん!二次会までありがとうね?』
て「トミー!ごめん!先帰るわ!」
ト「おー!忙しいのにありがとな〜?」
俺の腕を引っ張るのは虫眼鏡で、しばゆーは俺の荷物を抱えて先に出ていった。店の外に出るとさっきまで口を抑えてたりょうは先導してタクシーを止めてる。
「え?りょう大丈夫?」
り「嘘でしょ?信じたの?笑」
「は?なに?」
て「そんな苦しそうなん見てられんわ」
てつやのグーパンチを食らってようやく気付いた。みんな俺の為に二次会を抜け出してくれたんだ。きっと皆久しぶりに会うYouTuberとかと喋りたかっただろうに。込み上げてくる嗚咽を何とか我慢してタクシーに乗り込むとホテルへ向かった。
ホテルに着くなり皆がわらわらと部屋に集まり酒盛りを始めた。皆のただ真っ直ぐな慰め方は心に滲みる。
「っ、ありがと、まじで...」
て「おーおー!もっと泣けとしみつ!」
り「自分より人の心配しないでよ笑」
し「俺らのかっけぇとしみつは強いから大丈夫だー!」
虫「今日は飲みなよ」
ゆ「さっき奪っちゃったしね?笑」
「お前らいい奴らかよォ...」
失恋は男の器を広げるって言うしな
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むう - めちゃくちゃ大好きです!これからも応援してます! (2022年5月7日 22時) (レス) @page37 id: 0b4c79d36c (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - りあさん» ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします! (2020年12月11日 17時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
りあ(プロフ) - モーニングルーティンの小説とても好きです。これからも更新楽しみにしています。 (2020年12月8日 16時) (レス) id: 1311488687 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - かりんとうさん» 具体的なシチュエーションなどはございますか。あれば助かります。 (2020年11月3日 15時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - 初めまして、良ければワタナベマホ君の小説を書いて欲しいです!! (2020年10月30日 10時) (レス) id: 4f5e255211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴあ | 作成日時:2020年3月11日 21時