誰？.2

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そうしてバイトが終わった。






「...ユンギさん、いい匂いしますね。なんの香水使ってるんですか？」



「...××の××だけど。」



「へえ。...そうですか。その服はどこのなんですか？」



「...××の店の、」






なんだなんだ。テヒョンくん、先輩に興味津々じゃないか。先輩はうっとうしそうな顔してるけど。



もしかして仲良くなりたいのかな、なんて思う。






最初は心配だったけど、今のテヒョンくんの様子を見てると、なんだか大丈夫のような気もしてきた。




あとは先輩も少し愛想よくしてくれればいいんだけどね。






『...とりあえず、よかったのかな？』







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さっきからテヒョンくんに質問攻めされてた先輩が、心なしかげっそりしているように見える。さすがに見かねて、ユンギ先輩の手を引いた。






『テヒョンくん。私たちそろそろ帰るね。』



「え？...あ、うん。また明日ね。」






テヒョンくんに手を振り、死んだような顔をしている先輩を引っ張て、店を出た。







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出るや否や、死ぬかと思った、とつぶやく先輩に、くすっと笑う。







『お疲れ様です』




「...あいつ変わってんな、本当」




『うん。もう先輩に視線ガンガン飛ばしてて笑っちゃいましたよ。尊敬のまなざしですね』






そういって冗談ぽく笑うと、先輩が、いや、と小さい声でつぶやいた。









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「なんかずっと、…観察されてるみたいで、心地悪かった、」




『観察...？テヒョンくんと仲良くやっていけそうですか？』



「...まあ、お前に変なことされるよりはまし。」






そんな先輩にふふ、と笑って、ただつないでいた手の指を、絡め合わせた。



いわゆる恋人つなぎ。








幸せ、だな。

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