誰？.2

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無事に採用されたテヒョンくんは、早速今日から、私とユンギ先輩の下について働くことになった。



鏡の前でほくほく顔で制服を着ているテヒョンくん。不機嫌な顔で頬杖を突いている先輩。その隣の私。







先のことを思うと、胃が痛い。テヒョンくんとユンギ先輩がうまくやっていけるとは到底思えないし。


テヒョンくんを連れてきたのは私だし、店に迷惑をかけないように、しっかりしなきゃ。








「ねえAちゃん、どうかな？似合ってる？」


『...あ、うん。いいんじゃない？』





似合ってるよ、と笑うと、テヒョンくんも満足げに笑った。ああ、ユンギ先輩からの視線が痛い。






「...A、そろそろ時間」


『あ、そうだね。テヒョンくん行こう』


「うん！」






そうして三人でホールに入った。とりあえず私とユンギ先輩でいつも通り対応して、テヒョンくんには近くで見学してもらいつつ、サポートに回ってもらった。








ユンギ先輩、はじめはキッチンで裏方をしていたんだけど、お米とぎに洗剤を使い始めたあたりから店長が何かを察して、それからはホール担当になった。



先輩愛想もなし、すぐイライラするから、最初は心配してたんだけど。容量もよくて物覚えのいい先輩にはむしろこっちのほうがあっていたらしい。


それになにより、先輩はかっこいいから。目当ての女性客も増えて万々歳。まあ彼女の立場からすると、あまり喜んではいけないのかもしれないけど。







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『ねえねえユンギくーん。この子新人？めっちゃかっこよくない？』



常連の女の子たちが、ユンギ先輩の後ろについていたテヒョンくんを見て歓声を上げてる。





「...ああ。今日から入ってきた新人ですよ。」



「えっと、...キムテヒョンです」





そのたどたどしい挨拶にまた女の子たち歓声を上げてる。





わあ、ユンギ先輩面倒くさそうな顔。ちゃんと表情管理して。








そんな中でも、相変わらずテヒョンくんの視線はユンギ先輩に向けられていた。






その時は、あまり気に留めてなっかたけど。






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