誰？.2

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その手に振り返れば、真剣な目で私を見つめるグクに、どき、としてしまう。


けど同時に、繋がれた手を見て明らかに不快感を全面に出すユンギ先輩に、びく、ともする。



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｢……気安く触んな｣


そう言ったユンギ先輩に、強制的に離された手。



そして今度こそ、私はユンギ先輩に引っ張られ、その場をあとにした。






…振り返ることは、できなかった。





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『ユンギ先輩、ごめんなさい、私、』



｢……｣





さっきから私の手を引くだけで、こっちを見てくれない先輩。



…ただぎゅ、と手に強い力を感じる。





痛いくらいの、その力。




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『……ごめんなさい、私、』



色んな意味で申し訳なくて、とにかく謝る。




その言葉に、ぴた、とユンギ先輩の足が止まった。





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私をやっと見てくれた先輩の目は、なんだか、とても冷たい。







｢……


そのごめんは、なんのごめんなの？｣




『……え、それは、』






テヒョンくんに黙って会いに行ったこと？グクに抱きしめられたこと？それとも、何？



さっきから頭の中でちらつく、さっきのグクの真剣な表情。…ねぇグク、なんであの時、私の手を引いたの。





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『……それは、』





｢っていうか、なんで俺の許可無くテヒョンに会いに行ったの？



……なんで、ジョングクってやつのことでお前が泣かなきゃなんねぇの？｣







なぁ、と、私の手を掴む先輩の手に、ギリ、と力が籠った。…痛い。




けど、先輩はきっと、もっと痛かった。……私がフラフラ、勝手なことしたから。





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『……ごめんなさい、私、勝手なことして、


ユンギ先輩に心配かけて、ごめんなさい、』




｢……、｣





無言で私を見つめてる先輩の目を、上手く見れない。






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｢昼ドラみたいな喧嘩してるね。大丈夫？｣





私たちの空気を良くも悪くも壊してくれた、その声がした方を見る。




…え、と、







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｢ジニヒョン、本当にストーカーはテヒョンなんですか？｣






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……は？



ユンギ先輩のその発言に、心臓が止まるような衝撃を受ける。




"ジニヒョン"と呼ばれたその人は、にっこり笑って言った。







｢そうだよ。｣

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