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奈良へと向かう道中。
鬼道「星野はどこから来たんだ？」
星野「中学校ってこと？」
鬼道「ああ」
周りから見れば、星野輝莉という人物はまだまだ未知の存在。
接しにくいと言ったら嘘になる親しみやすさ。
そしてエイリア学園に勝っているという実力。
鬼道有人は彼女を警戒していた。
星野「アタシ、中学校には通ってないんだ。っていうか通えないっていうか」
鬼道「理由を聞いても？」
星野「うん。アタシ、父親が海外にいてね…でも、父親ったらアタシのこと制限しまくってさ…サッカー上手くないとご飯食べれないし…
女の子は女の子らしく麗しく振るうべしって考え古いし、アタシは自由が好き。
だから、父親のところ離れて日本に来たの。
今はとある孤児院で幸せに暮らしてるよ」
鬼道「そうか…」
鬼道は自身の親が交通事故で亡くなったことを思い出す。
星野自身に親はいるが、子供を縛り、支配することは果たして親と呼べるのだろうか。
同情の気持ちが少し湧き、お互いそれからあまり話すことは無く奈良に着いた。
星野「まぁ、警察が居て当然か」
奈良鹿公園に着くと、多くの警察が警備をしていた。
円堂「俺お巡りさんに頼んでくる！」
星野｢どうする？
アタシが警察おびき寄せるから〜、アンタたちがその隙に侵入して…｣
土門｢おいおい…そんなことしたら怒られるだけじゃ済まないぞ…｣
星野｢えへっ｣
と、その時急に中へと通して貰えるようになった。
壁山｢ふぅ…入れて良かったっす〜｣
夏未｢はい、ありがとうございます。
助かりました、理事長｣
土門｢どんだけ顔が広いんだよ、理事長って｣
星野｢右に同じく…｣
輝莉は自分の父親同様の顔の広さにやや引き気味だった。
しかし、改めて見ても奈良鹿公園の荒れようは酷いものである。
橋は一部分が壊され、休憩所の屋根も欠けている。
巨鹿像も首から先が無くなっていた。
円堂｢こりゃひどいな…｣
染岡｢ちくしょう、エイリア学園め…｣
円堂｢よし！必ず奴らの手がかりを掴むぞ！｣
夏未｢総理大臣を狙うなんて……目的は何なのかしら｣
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