恋じゃない…… * Kento.N

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Fuma side









最近、中島とAがよく絡む。

なんでもたまたまバイト先が同じだったらしく……









「Aちゃん、今度の土曜シフト変われるかな？」

『土曜？大丈夫だよ！』









こんな会話がここ最近よく目に付く。

他に変われる奴いないのかよって思ったけど

正直家計が厳しいからなんとも言えない。









『あっ、あとこの前店長が……』

「あ、それ昨日聞いた！」









なんか、2人が話してるとまた女々しくなる。









樹「風磨、顔怖い……」

《うるせぇ。》









なんだろう、この感覚。

俺と一緒にいるより、中島といる方が

Aが楽しそうに笑うんだ。









『あはは、本当!?笑』

「ほんとだって！笑」









.









《…………………………ﾁｯ。》









.









んだよ、この感覚。

イライラするしもやもやするし……









中島が、憎くて憎くて仕方がない。









今すぐ引き剥がしたい。

Aと中島を二度と会わせたくない。









二度と、近づけたくない。









これ以上会わせたら、Aがどっかに行きそうで……









『じゃあまたバイトでね！』

「うん、またね！」









話を終えて、近づいてくるAが

どんどん遠ざかってる気がして………………









『風磨？どうしたの？』









心配するその顔が、優しくて……









《………………なんでもねぇ。》









怖くて、怖くて、たまらないんだ……









『あ、今日はね風磨の好きなおかずあるんだよ！』


『でもちゃんと付け合せも食べてよ？笑』


『ねぇ風磨、聞いてるの？』









楽しそうな顔、

困った顔、

怒った顔、









《……聞いてる、付け合せはいらねぇからな？笑》









全部、全部、俺に向けてくれればいい。









『ダメだよ、ちゃんと食べて！笑』









Aは、俺のなんだから……









.

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