10話 ページ14
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やがて4時間目までの授業を受けて、時刻は12時10分。昼休みに入った。まだ入学初日なので食堂に行きたいが場所がわからない。
しょうがないので来た道をを引き返し、教室に戻ろうとすると聞き覚えのある声が聞こえた。
「よっ!新入生、お前もうごはん食べたのか?」
振り替えると、数学の教室を案内してもらった男子が立っていた。
「いや、食堂の場所がわからなくて教室に戻ろうと思ってね。」
「わかんねえなら俺らに声かけてくれ!」
「俺ら?」
男子の後ろを見ると、ソフィア、ロア、とその他数名がいた。
「あ、紹介遅れたな。俺はベイル=レノアート、ベイルって呼んでくれ。」
と、オレンジの髪の男子が言った。
「俺はロア=サンダリア、よろしくなサクヤ。」
「私は、ソフィア=シャエナードです。」
「私、ラミア=スクエット。このバカ、あなたの事気に入っちゃって……迷惑かけるけどよろしく。」
「お、俺はバカじゃないっ!」
「黙れ、バカ。」
「うう〜、グスン……グスン」
反抗するベイルだが、ラミアのぎろりと睨まれ隅っこでいじけている。
「さあバカはほっといて……案内するわ、サクヤ。」
「ああ〜!俺を置いてかないで!」
食堂はとても広かった。ここの学園の生徒が全て入るほどだ。料理はリクエストでつくってもらう人もいるが、殆どの生徒はバイキングのように並べられたところから持っていくらしい。
適当にパスタとコーヒーを持って、皆がいるテーブルにつく。他のみんなもサラダや、カレーライス等を持ってきている。
「ねえ、そう言えばサクヤってここに来る前にどっかの学校にいたの?」
「いや実は僕、学校通うの初めてなんだ。」
「えっ?初めてって……」
「スゲーなサクヤ。ここの途中入学のテストって難しいんだぜ?」
と、感心するベイル。
「どんな試験をしたんですか?」
ソフィアが興味津々に聞いてくる
「ただ、魔法を見せろ、って言われたから水属性の初級魔法を出しただけだよ」
「初級魔法で試験合格って、それだけで合格なのか?」
「先輩が言っていましたが、魔法で合格するには『最低でも上級魔法はできなきゃいけない』って言っていましたよ?」
本当は校長の推薦で入学したことになっているが、それを話すと怪しまれてしまうので嘘をつく。もしもバレたらその時は適当にごまかしとけばいい。
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シャル♪黒猫大好き人間(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます!!私もこの表紙結構気に入ってるんです(笑)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*`・ω-)ノ (2020年2月28日 23時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - 表紙の蝶とか彼岸花とか凄く好きです!物語も、とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年2月28日 21時) (レス) id: d935f18f17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - 月の芋さん» ひ、久しぶりのコメントっ……!(T-T)ありがとうございます!更新は遅い方ですが、これからもよろしくお願いします!(^∇^) (2019年8月29日 22時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
月の芋 - あぁ!!なんて面白い作品なんだぁぁ!あ、すみません(._. 面白くて好きです!応援してます。続き楽しみにしてます!(`・∀・´ (2019年8月29日 20時) (レス) id: de5541b525 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 今日から新しい時代が始まりました!今時代(?)こそ良いことが起こりますように!そして、この小説で一位をとってみたいなんて、贅沢を言ってみる(笑)これからもよろしくお願いします! (2019年5月1日 3時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャル(如月唯奈) | 作成日時:2018年10月24日 1時