続き ページ4
貴「無…一郎…くん…」
最悪だ
今一番会いたくない人に会ってしまった…
里を守ったとはいえあの性格だからまた何か言ってくるかもしれない
私はそう思ってしまったので早々と立ち去ろうとした
貴「あ…じゃあ私用事あるから行くね…?じゃあね」
そう言って無一郎くんの横を通り過ぎようとしたとき、私の腕が掴まれた
無「…ごめん」
貴「…え?」
私は戸惑ってしまった
いきなり謝られたから…
いやそうじゃない
あの無一郎くんが謝ってきたから戸惑った
無「俺は…今まで過去の記憶を失ってたんだ」
貴「そう…な…の?」
衝撃の事実すぎて間抜けな回答しかできない
そこから無一郎くんは語った
無一郎くんは双子で兄の有一郎がいたこと
11歳の時点で両親は他界しており有一郎と二人っきりで暮らしていたこと
ある日突然鬼が二人を襲い無一郎くんは一命を取り留めたものの有一郎は助からずあまりに衝撃の出来事で無一郎くんはそれから霞がかかったように過去のことも今のことも忘れるようになってしまった
無「前の俺は有一郎に似てたんだと思う。だからあんな事まで言ってしまった…本当にごめん」
貴「ううん。私も何も知らないのに強く言ってしまってごめんね。…記憶戻って良かったね」
事情があったのにも関わらず強く言ってしまったのは私の責任だと思う
だから私は謝った
無「Aは謝らないで?俺の記憶が戻ったのはAのお陰でもあるんだ」
貴「え…」
無「あんな風に言ってしまったことについて強くハッキリと言ってくれたのはAだけだよ。だから、心に残って本当の自分を思い出すことが出来たんだと思う。―――ありがとう」
そう言い終えた後、フワッと今まで見たことがない顔で笑った
貴「っ…////!」
あぁ、そんなハッキリと言われるとなぁ…
恥ずかしくなるじゃん…
前の無一郎くんが嘘のように今は表情が豊かで生き生きとしている
それは嬉しいことだが、私は少し違う感情があるのかもしれない
今は隠したままだけど。
貴「…困るなぁ笑」ボソッ
無「なんか言った?」
貴「ううん。何でもないよ。言ってくれてありがとうね!帰ろ?」
無「うん…!」
刀鍛冶の里に行くのはやめた
今はただ無一郎くんと話をしていたい気分だから、、ね笑
そうして私達はのんびりと私が来た道を歩いていった
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刹那 - 無一郎くんで、夢主が怪我して一ヶ月程度寝てたあと、起きた時の無一郎くんの反応見たいです! (2019年11月10日 9時) (レス) id: 49e82e1275 (このIDを非表示/違反報告)
ナギリ - 時透くんで激甘お願いします! (2019年9月11日 18時) (レス) id: 1c37b94b47 (このIDを非表示/違反報告)
戦国星光 - 苺大福さん» 分かりました!続編の其の肆の方で書かせていただきますね! (2019年7月23日 14時) (レス) id: a9364e4e28 (このIDを非表示/違反報告)
戦国星光 - 千陽さん» ありがとうございます!ゆっくりにはなっているんですが是非これからも読んでいってください! (2019年7月23日 14時) (レス) id: a9364e4e28 (このIDを非表示/違反報告)
苺大福(プロフ) - リク失礼します!不死川実弥で夢主が死んでしまう夢を見た。って言う話をお願いします!毎回楽しませていただかせています!更新頑張ってください! (2019年7月23日 11時) (レス) id: 99e8f5403a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=shiu220525
作成日時:2018年8月16日 23時