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女性の声に、面倒臭いと思いつつも振り向く。
望「なんですか。まだ何か用でも？」
『…のんちゃん、今の嘘だよね？
もう、驚かさないでよ。お父さんも心配してたし、今
度、家に来てくれないかな？』
女性は焦っているように話す。
正直言って、見苦しい。
しかも、自分1人でどんどん話を進めていく。
面倒臭い。
『なんなら、今からでも…』
望「あの。」
思った以上に鋭い声が出た。
女性が怯えたようにこちらを見る。
望「せやから、俺はあんたの弟やないって言うてるで
しょ。それに、俺の姉ちゃんは、あんたみたいな綺麗
な人やない。」
女性は眉間に皺を寄せた。
今から俺は、あんたを絶望のドン底に叩き落とす。
俺やって、あんたとオトンにそうされたんやもん。
お返しやで。
まだ7歳やった俺の絶望を、味わえ。
望「俺の姉ちゃんはな？弟を捨てていくような最低な
奴やで。
俺は、オカンに何回も殴られた。身体中、痣だらけや
った。オトンと姉ちゃんが俺を連れて行ってくれてい
れば、そうならなかったのに。」
その顔や。その絶望に満ちた顔。
あんたのその顔が見たかった。
幼いながらにな、俺はあんたとオトンのことを、ずっと恨んどったんや。
自業自得やな。
望「せやから、俺は姉ちゃんを恨んどるんや。
あんたはそうならないように、気いつけや？｣
まぁ、もう遅いけどな。
女性は涙を流し、鞄を掴み取って店から出ていった。
勿論、写真も忘れずに。
望「あはは…あはははは！いい気味やわ。
照史くん、ケーキ、2個食べてもええ？」
桐「お、おん。ええよ。」
望「よっしゃ！いただきまーす。」
心がなんだかスッキリして、ケーキがいつも以上に美味しく感じた。
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百瀬 花楓(プロフ) - コメントありがとうございます！そう言っていただけるなんて…嬉しい限りです！今後とも、よろしくお願い致します(*^^*) (2020年6月28日 8時) (
レス) id: 2a826d73c9 (このIDを非表示/違反報告)
のん - このお話ほんとに大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月28日 0時) (レス) id: 4b0daf74e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百瀬 花楓 | 作成日時：2020年5月11日 18時
