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カランカランという音が鳴れば、お客さんが来たという合図。
手が空いているのは俺だけのようなので、案内する為に出入口の方へ向かった。
しかし、すぐに足を止めた。
否、止めざるを得なかった。
『の、のんちゃん…？』
望「……？」
来店した知らない女の人が、俺の名前を呼んだから。
この人見たことないから、初めての来店の筈やのに。
なんで、俺の名前を知っとるんやろ。
俺が人気になったとか？
いや、そないな訳ないか。
望「えーっと…すんません、どちら様ですか？」
俺がそう言うと、女性は悲しげな顔をして俯いた。
あれ、俺なんか傷付くこと言うてもうた？
嘘やん。俺、一応(自称)恋愛マスターなんやけど。
重「小瀧、早うお客様ご案内して。
…どないしはったんですか？」
俺を見たまま固まってしまった女性客に、しげが声を掛ける。
女性は目を瞬かせた後、申し訳なさそうに言った。
『あ、いえ…なんでもありません。』
望「そう、ですか…。では、何名様でしょう
か。」
『1名、です。』
望「かしこまりました。カウンター席でも宜しい
ですか？」
『はい。大丈夫です。』
望「ありがとうございます。それでは、ご案内致
します。」
その女性をカウンター席に案内し、俺は他のテーブルへ注文を取りに行った。
何故、俺の名前を、しかもあだ名まで知っていたのか。
何故、あんなに悲しそうな顔をしたのか。
色々な疑問が頭の中を渦巻いて、いつの間にか空腹を忘れてしまっていた。
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百瀬 花楓(プロフ) - コメントありがとうございます！そう言っていただけるなんて…嬉しい限りです！今後とも、よろしくお願い致します(*^^*) (2020年6月28日 8時) (
レス) id: 2a826d73c9 (このIDを非表示/違反報告)
のん - このお話ほんとに大好きです！これからも更新頑張ってください！ (2020年6月28日 0時) (レス) id: 4b0daf74e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百瀬 花楓 | 作成日時：2020年5月11日 18時
