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28. ページ30

【藤ヶ谷side】

明らかにAちゃんの様子がおかしかった。その原因は北山だっていうのがAちゃんの顔みて分かった。俺はそれにイライラして北山と話す事にした。





「おい、Aちゃんに何したんだ?」





宏光「……………。」





北山はいつもと違う顔の表情に変えないまま何も喋らなかった。





「Aちゃんに何かあったら許さないって言っただろ?」





宏光「………Aが隠し事していることにイライラしているだけ。」





まさか、Aちゃんピアノの事言いそうになったってことか……。でもまぁ、言いたくなる気持ちは分かるけど我慢してたら北山は怒ったってわけか。





「そうやって隠し事しているだけで怒るとかAちゃんの事悲しませてるのと同じだと思うんだけど。そうやってすぐに怒ろうとするのなら俺がAちゃんのお世話する。」





宏光「いや、それはダメ。」





急に北山の顔が変わった気がした。





「それなら、Aちゃんが悲しませることしないでくれます?普通に考えてさ、幼稚園児なんだからちっちゃい事でも怒られたら泣いたりするのは当たり前だろ?それをAちゃんは涙を出さず頑張ってたんだろ?それほどAちゃんは北山さんに言えないくらい大切な隠し事にしているってことなんじゃないのでしょうか?それは見守るのが親としてやるべき事なのではないのでしょうか?」





宏光「………大切な隠し事か…。」





「また泣かせることがあったらAちゃんは俺がお世話するんで。」





といって俺は幼稚園の方に戻った。

チラッと北山の方を見ると下を向いていただけだった。


_____________________


私は今朝の事をずっと考えていて下を向いていた。

宏光を怒らせちゃった。それは私が悪いの。でも、宏光には申し訳ないけれど私にとって大切な隠し事なの。いつもいつも頑張ってくれてる宏光には笑顔になってもらいたい。だから私は宏光には内緒で頑張りたいの……。謝りたい。でも怖いよ……。


これで私はやっぱり弱いと分かって泣きそうになる。





さくら「Aちゃ〜ん?どうしたの?」





「さくら先生。私ね、ピアノの事宏光に言いそうになっちゃったの…。でもそれで宏光怒らせちゃった。。。。」





涙目だった私を見たさくら先生は私の頭になでなでしてこう言った。





さくら「でも、偉いね、Aちゃんは」





え???

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作者名:らぁら | 作成日時:2019年8月21日 6時

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