まえあしの恋する彼女達

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口をパクパクしてる私に、


「ごめんな？誰にも言われへんかってんけどAっちになら言いたいなって。今から会ってくれへん？」


「へ？」


いや、玉ちゃんに？私が？どんな立場で会うのよ？！


Aちゃんの友達ですって？


･･･間違いではないけど。


「私がめっちゃAっちの話ししてるから会ってみたいって。裕太が。」



「いや、あのっ。え？」


どうしたらいいの？


私の彼、みっくんですって、言っちゃう？


･･･後でみっくんに怒られそうだしな。


うーん、って固まってると


「Aっち、ごめん。裕太気短いから行ったって？」


って腕引っ張られて引きずられるように店の外へ。


あっあそこだ！ってそのまま車の後部座席へ乗せられたら


私の顔見るなり目見開いて固まってるみっくんと目が合った。


「･･･何やってんだ、おまえ。」


っていう声を遮るように


「わおー！マジでタマの彼女綺麗っっっ！」


もう一つ後ろの席に座ってたのは･･･ニカちゃんだ。。。


Aちゃんは助手席
私はその後ろのみっくんの隣り。
その後ろにニカちゃん。
もちろん運転席には玉ちゃんがいて


･･･どういう状況なの？！これ！？


「･･･あれ？ミツの隣りの女の子、誰？」


今気付いてくれた訳ね。


「初めましてー！北山さんっ。ニカちゃんっ。私の友達のAっち。
彼氏いるから口説いたらあかんでー。」


どうなってんだよ？ってみっくんが目で訴えて来るけど答えようがないよっ。


「えー？タマの彼女と同じ名前なんだ。
よろしく、Aっち！」


よろしくお願いしまーすってエヘヘって笑ってみたものの･･･。


「Aっち？いっつもAと仲良くしてくれてありがと。今日は突然ごめんね？」


私の方向いてゆるーくニッコリ笑ってくれる玉ちゃん、



･･･カッコよすぎんだけど？！


ライブもみっくんがチケットたまに用意してくれて行かせて貰うんだけど、ウキウキしながら実は玉ちゃん見てたのよね･･･。


ひそかにDVDのマルチアングルも
玉ちゃんのみをしつこいくらいリピってるっていう結構な好きな顔だったりして。


「はい！って事でミツとニカ、帰ってー。」


「なんだよー。せっかく会えたんだから皆でメシくらい行こうぜ！」


「何だよ？Aの顔見るだけっつって付いてきたんだから早く帰れ。」


やだやだってニカちゃんがゴネだした所でみっくんにガバって腕掴まれた。

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