まえあしの恋する彼女達

※ ページ38

「ねえ、ちょっとこっち来てよ？」


私をこうして呼ぶ時は
決まってイチャ付きたい時なんだよね。


自分から来ればいいのに。


面倒だけど今はタカシが好きだから素直に隣りに座ってあげるよ。


照れ笑いしながら肩を回して私の顔を覗き込んで来るタカシの表情にときめきながらフフって笑ってしまう。


「･･･なんだよ。」


面白く無さそうに
でも強引に唇を合わせてくるタカシにドキドキしてるんだよ？


唇を離してギュッて抱きしめてくるタカシの体が熱い。


そんなタカシが可愛くってイジメちゃいたくなる。


「私まだタカシの気持ち聞いてないよ？」


そんな事言うの絶対恥ずかしがって言えないの分かってて今日は言わせたくなった。


はっ？って体離して
私の顔見て狼狽えてる姿に心で笑いながら


「･･･どう思ってるの？私の事。」


上目遣いで聞いてみたらマジかって焦ってるし。



「そんなの知ってんじゃん。」


何言ってんの？
って誤魔化そうとするからもっと楽しくなって


「言ってくんないと口聞いたげないから。」


ちょっとオコな風に言ってみると


意を決した顔のタカシが私の肩をガって掴んだ。
何気に痛いよ？


「･･･好きに決まってんだろ。」


言わせたつもりなのにドキッとしちゃった私も相当タカシの事好きみたい。


でもその直後汗が滲んでるタカシの顔にぷって吹いちゃったら拗ねられた。


怒ってそっぽ向いたタカシが愛しくて後ろからギュッって抱きしめる。


「私も大好きだよ。」


調子乗るから言わないでおこうって思ったのに言っちゃったよ。


立場が逆転する日も遠くないなって自分で反省しながら


後ろから覗き込んだタカシの顔がニヤついてるからそれも悪くない。

大好きな右目の下のホクロにそっとキスを落とした。






ニカちゃんが恋する彼女


続く？

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