まえあしの恋する彼女達

みっくんの恋する彼女 【上手な彼女】 ページ27

「おかえり、みっくん。」

今日も笑顔で迎えてくれる彼女のA。


同棲解消問題も解決したし、
オレはAを繋ぎとめる為に結構頑張ってるつもり。


仕事に夢中になるとすぐにのめり込んで家でもずっと考え込んでたりして。


マジでAとほとんど会話してなかった事に気付かされた時は本気で愛想尽かされると思って焦った。


月イチの女の子事情も把握したオレにもはや怖いものはないぞ。


手帳を見ながら、今日はきっとご機嫌ナナメであろうAにお土産を買って帰ってやろって。


ケーキの箱を渡すオレにパアっと笑顔になって嬉しいって微笑むAを眺めながら


どうしたって、オレはこいつしかないなって実感する。




「みっくんも一緒に食べよ？」


はしゃぎながら皿を出してきてるけど、
オレ今ケーキとか食べらんねえぞ？


「Aに全部食べてもらうつもりで買ってきたんだし、オレこんな甘そうなの食えねえよ。」


「え？だって３つもあるよ？」


「だってケーキ屋寄んのに１個だけ買って帰るわけに行かねえじゃん。」


ええー？って急に落胆してる。


「･･･みっくん私を家畜にして食べるつもり？」


なんて冗談も受け流せないくらい今ケーキ無理っ。


「全部食べたらほんとに豚になるって！
みっくんも、一つだけ協力して？」


マジか･･･。


まあ想定内だ。


１番食えそうなやつを一つ選んでAとケーキ食ってるオレは健気過ぎんだろ。。。


「一緒に食べると美味しいー！」


って幸せそうにパクついてるからまあしょうがねえよな。


胸焼けしそうな甘さにブラックコーヒーを流し込んで一気食いした。


よし！ご機嫌取りも済んだし、こんなカロリー摂取したら消費だっ！


生クリーム付けてるAの唇をじっと見つめてたら

さっきまで食べてたオレのクリームなんかよりもだいぶ美味そうなんだけど。


思わずペロってAの唇の生クリームを舐め取ってそのまま舌を入れ込んだ。









「･･･やっぱ甘めえな。」

「･･･っ。びっくりするって！！」


生クリームを舐めとられたのが相当衝撃だったみたいで顔真っ赤にしてる。


付き合い長くたってこんな事ですぐ動揺してオレの事を熱を持った目で見てくるAはほんとにいじり甲斐がある。


可愛いやつめ。

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